私は、ごく普通の公務員の父母家庭で育った。
大人になったら働くのが当たり前と思っていた。
というか、当たり前だったので意識したこともなかった。
加えて、リラックスが苦手な性格。
中学では部活、高校では勉強、大学ではバイト、大学院では研究、社会に出てからは仕事と、常に何か”やること”を持っていて、いつも動いていた。
私が休むのは、自分が納得した時か体調を崩した時くらい。
”やること”が納得できるまで終わってないのに、休むことができなかった。
私、だからなのか、日本人だからなのかわからないが、
「仕事」について主人とは何度もぶつかったことがある。
主人とは、主人が遊びで日本に来た時に出会った。
よく「ご主人は何されてるの?」と、てっきり仕事で日本に来たと思ってる人から聞かれるが、主人は別に日本に仕事があるわけではなかった。
結婚後、日本で仕事がしたいと一大奮起した主人。
アルバイトを探すも、日本語ができないといわゆる”肉体労働”的な仕事しかない。
外国人のハローワークに行って最初に決めたのが、倉庫での荷下ろし的な仕事だった。
私は主人が仕事を始めるというので嬉しくて、頑張って毎日お弁当を用意した。
当時、まだ車を持っていなかったので、仕事先がバスで送迎してくれた。
相変わらず、時間ギリギリで出発する主人。
主人が家を出るまで何回「もう〇時だよ!」って言ったことか。
仕事は荷物を運ぶ単調な仕事。
最初の方は、「きついけど、大丈夫」と言っていたが、次第にストレスが見えてきた。
まずは、バス通勤が嫌らしい。
一緒に乗ってるのが外国人で、バス内が臭いとか(自分はどうなんだ)。
これは、自動車免許を取ったので、解決した。
ただ、行き帰りの渋滞にはかなりストレスを溜めていた。
また、主人は気分で仕事を休む。
私の感覚では、体調不良で年に数回休む程度だが、主人は1ヶ月に数回は休んでいた。
私なら「申し訳ありません!」とストレスを溜めながら謝り倒すのだが、主人には悪気が一切ない。
行きたくないから行かない。
会社はその分お金を払わないんだからいいでしょ。
らしい。
私は、会社が迷惑するよ。と言うも、
会社は僕のような一個人のことは考えていない。嫌なら他を雇えばいい。
主人にとっては、雇用者と被用者は対等な関係なのだ。
労働を提供して、その対価としてお金をもらっている。
それ以上でもそれ以下でもない。
ある日、私と主人が喧嘩をした。
いまいちしっくり仲直りができなかったが、私は早起きしていつも通り朝ごはんを用意した。
朝、また昨日の喧嘩の話をしていて気まずい雰囲気に…
突然、主人は「(仕事に)行かない」と言った。
「こんな喧嘩した状態じゃ、仕事なんかできない」と。
えっ、夫婦喧嘩が原因で仕事休むの??
聞いたことがない。
風邪とか病気ならまだしも、気分がのらないから休むなんて。
私はフリーで仕事していたから、多少の体調不良でも仕事に行っていた(もちろんコロナ禍の10年以上前の話)。
主人が言うには、過労死も意味不明らしい。
嫌ならやめればいいじゃん。って。
その通りなのだが、経済的にきつかったり、誰かに申し訳ないと思っちゃったり、いろいろ事情はある。
主人は、
仕事なんていくらでもあるんだし、代わりなんていくらでもいる。
自分は、奴隷みたいに働きたくない。
という。
案の上、主人はその倉庫業を半年以内で辞めた。
(これは長く続いた方だが)