小学校に入る前に引っ越しをした。

団地住まいから、庭付き戸建てになった。

そこから18歳で家を出るまで、そこに住んだ。

私の子供の頃の記憶は、この家のものしかない。



間欠性爆発性障害


この言葉は、最近知った。

何でもかんでも疾患分類しようとする現代医学。

母の行動も、今なら何らかの診断名がつくんじゃないかと思った。

ネットで“突発性爆発症”と勝手に名前をつけて検索したら、この言葉がでてきた。



ネットで調べたことを要約すると、


間欠性爆発性障害の人は、突発的にきっかけに見合わない程度の怒りを現し、それをコントロールできない。

怒りの持続は30分程度で、週2回ほど。

重症でない限り、人に危害を与えたり何かを破壊したりすることはない。

怒りがおさまると、自分の行動に激しく後悔する。


...

...

まさに母親のことだと思った。

母親は、何かちょっとしたきっかけで爆発した。

怒りながら、家の中のものを投げまくった。


それを私達姉弟は、怯えながら見る。

私達は母に気にさわったことをしたのだと思い、何度もごめんなさいと謝るが、爆発中の母は止まらない。

最終的には「出ていけ」と言われ、外に締め出される。

ほとんどが父親がまだ帰ってきていない夜に起こった。


夜に外に出されてもすることないので、2人玄関先でうずくまる。

門の中だし、道路からは全く見えない場所だ。


たいがい、しばらくするとガチャッとドアが開いて、「入れ」と言われるので、いつもそれを待った。


「お母さんが悪かった。ごめんね」と泣きながら言われることもあった。


一度だけなら、ストレス極限状態だったのだろうと思える。

でも、これは何回も続いた。


私は、どうしたら怒られないか、頭の中でシュミレーションしながら家に帰るのが普通になっていた。


この間は、こうしたら怒られたから、今度はこうすれば大丈夫だろう。


小さな期待は、ことごとく裏切られた。