決算手続には2種類あり、
ひとつは決算整理手続、
もうひとつは決算振替手続である
というのは、簿記学習の初期に習う
基本的な知識ですね。
そして、決算手続の後半に行われる
決算振替仕訳は、
収益・費用の諸勘定を損益勘定に
集約させる損益勘定への振替仕訳と、
損益勘定の貸借差額である純損益を
資本へと振り替える仕訳の前半後半に
分けられます。
今回のテーマは、決算振替の後半である
純損益の資本への振替です。
いまの日商簿記の出題範囲では、
日商簿記3級でも株式会社を想定しますので、
繰越利益剰余金への振替を想定して学びます。
これが以前の3級ですと、
個人事業を前提としていますので、
資本金に純損益を加算する方法をとります。
なので、現在の日商簿記検定3級を
学んだ方にとっては、
資本金への純損益の振替は馴染みが薄いのでは
ないかと思います。
いっぽうで、令和3年(第71回)の税理士簿記論で
資本金への純損益の振替が問われている箇所もあり、
人によっては完全にノーマークとは行かない状況とも
いえますね。
というわけで、教養的な意味も含めて、
今日の動画では資本金への振替を前提とした
個人事業向けの簿記知識について
解説してみました。