日商簿記1級について、公認会計士の予備試験であるとか、
会計士の登竜門になる、といった見方をすることがあります。
じっさいに、公認会計士の合否をもっとも大きく左右するのは
会計学であり、その内容として財務会計と管理会計があるのですね。
財務会計は日商簿記1級における商業簿記と会計学がベースになりますし、
管理会計は日商簿記1級の工業簿記と原価計算が基礎といっても
過言ではありません。
じっさい、私が専門学校で講師をしていた時は、
実例として、1級を76点で合格した一年後に一発で
公認会計士に合格した方がいらっしゃいます。
なお、現実問題としてみた場合、
私が目をかけていた1級受講生で優秀な生徒だったある方は、
会計士本試験前に2回日商簿記1級を受験し、
85点前後を2回連続でゲットして余裕で1級に受かった後、
一年以内にやはり一発で会計士に合格しました。
この時の経験から、私が時々1級受験生の方に申し上げていたのは、
「理想は85点で1級合格をすることです。ただし、70点台での合格でも、
少しその後の苦労は増えますが、十分に1級合格のチャンスはあります」
といったことです。
なかには、まったく簿記検定を受けずに、
いきなり会計士試験を受けて一発合格した生徒も知っているので、
一概には言えないのですが。。。
いずれにせよ、会計士試験の前哨戦として、
財務会計・管理会計の基礎をほぼカバーしている
日商簿記1級は非常に有効な中間目標になりえるでしょう。
ちなみに、今回ご紹介する管理会計の短答(令和2年度)は、
日商簿記2級・工業簿記の費目別計算と直接原価計算の知識で
対応できる内容でした。
じっさいに私の生徒で1年半くらい前に2級合格した方に
試しに解いてもらったら、9分で正解しました。
会計士受験生ならば5~6分での正解が目標となるかと思いますが、
2級受験生、しかも合格から1年くらいたっているなら、
10分以内に正解しただけでも大したものですよ~。
このように、日商簿記2級で学んだ知識が
公認会計士試験の一部でも出ることがある、
と思えると、また2級の学習に弾みがつくのではないかな、
と思います。