監査法人・債権確認の共通化(日経19*12*7*13)
4大監査法人のEY新日本、トーマツ、あずさ、PwCあらたは、
6日に監査対象企業の債権債務の確認作業を共通化する
「会計監査確認センター」を」開設しました。
従来、貸借対照表における売掛金や買掛金などの
債権債務がほんとうに実在するか、その数字が客観的に
正しいかを検討するために、外部の取引先企業に
郵送で各監査法人が直接残高の確認を行っていたのですね。
この業務はルーチンのため、多くの場合、新人など実務経験の浅い人の
担当業務となっていましたが、一社辺り数十枚から数百枚を
発送し、回収管理をするなど非常に煩雑で手間がかかる仕事でした。
労働集約的な業務だったんですね~。
ここに4大法人が協力して業務効率化を図った、という
ことになります。
同紙面によると、年間100万通にも及ぶそうで、これにかかる
人件費等の諸経費コストは莫大なものと言えそうです。
聞いた話ですが、背景には公認会計士の人手不足も
ありそうです。
東芝の不正事件がひとつのきっかけにもなったようで、
監査の徹底が更に要求される世の流れに押され、
監査法人内の労働環境がかなり厳しくなったことも
嫌気され、監査法人を辞める若手会計士が辞める、
という報道もされています。
不正が出るたびに監査法人は法的ガードを強化する
方向へと変化を迫られますし、いっぽうで
これほど企業活動が多様化すると、監査のやりにくさも
半端ないと思います。
人手不足は自然な流れともいえそうです。
そうはいっても、上場企業の決算が適正に進められているか
どうかをチェックする監査法人の役割は、
株式投資マーケットの健全性を担保するために必要不可欠です。
監査法人は常に一定の専門性とサービス提供能力を
保持しなければなりません。
そういった背景もあってか、監査業務の効率化は、
これからもいっそう推し進めていくべき課題となります。
いっぽうで、公認会計士試験の合格者数は4年連続で増えています。
願書提出者数も、2015年以降は少しずつですが増加傾向です。
試験に合格しても、かならずしも監査法人に行くわけではなく、
専門知識を活かして上場企業などの経理職に就く人も
いますので、試験合格者のその後のキャリアは、
これから多様化していくのかもしれませんね。
私個人としては、日本企業の活性化のために、監査はもちろん、
それ以外にも公認会計士が経営アドバイスのできるコンサルタントとして、
さらに様々なシーンで活躍できるような場が増えればいいな、
と思っています。