前田道路、独禁法違反の疑いで特損191億円(日経17*
道路舗装大手の前田道路が、
2917年度第3四半期決算(4/1-12/31)において、
独占禁止法に関する損失引当金191億円を
特別損失に計上した、と
12月25日に発表しました。
「特別利益及び特別損失の計上に関するお知らせ」
→ http://www.maedaroad.co.jp/ir/
26日の日経朝刊17面(投資情報面)で
報じられています。
※前田道路の発表記事より、一部引用
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当社は、アスファルト合材の販売価格の
引き上げ等を決定している疑いがあるとして、
前連結会計年度に公正取引委員会の立入り検査を
受けております。
その進捗に伴い今後発生しうる損失額を見積もり、
平成30 年3 月期第3 四半期連結累計期間において
独占禁止法関連損失引当金繰入額として191 億円を
特別損失に計上いたします。
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道路舗装用のアスファルト合材の
販売をめぐり、全国規模で価格カルテルを
結んでいた疑いがあるそうです。
会計的な影響としては、
次のような仕訳が想像できます。
(借方)独占禁止法関連損失引当金繰入額191億円
*******(貸方)独占禁止法損失引当金191億円
借方の「独占禁止法関連損失引当金繰入額191億円」は、
損益計算書の特別損失に計上されます。
貸方の「独占禁止法損失引当金191億円」は、
同社のバランスシートを見ると、これまでは
固定負債の部に計上されているようなので、
今回も同じく固定負債になるのかもしれません。
解決までに一年以上など、長期間を要すると
見込まれているのでしょう。
なお、引当金とは、当期以前に原因があり、
そのために発生する将来の費用・損失の
発生可能性が高く、その金額を合理的に
見積もれる場合に設定する、
将来の費用・損失の前倒し計上に伴う
会計的な負債などです。
今回の独禁法違反による課徴金などの
将来の支払いについて、相当程度確実性が高い
と判断されてのことなのだと思います。
なお、同日の発表には、この特別損失と合わせて、
厚生年金基金の制度以降に伴い、
関連する特別利益を合計171億円計上するそうです。
特別利益および特別損失は、
企業の総合的な収益力を計る「経常利益」の下に
ありますので、経常利益には影響しません。
そのあとの税引き前当期純利益以降に影響します。
以上、独占禁止法違反に関連するちょっと珍しい
損失計上のお話でした。
柴山政行