~ヤフー、ジャパンネット銀行を連結子会社に(日経17*8*2*7)~
ヤフーは、8月1日に、ジャパンネット銀行を
連結子会社にする旨、発表しました。
◎2017年8月1日(IRリリース)
「株式会社ジャパンネット銀行の連結子会社化に関するお知らせ」
→ https://about.yahoo.co.jp/ir/
これによると、従来より、
ジャパンネット銀行の株式を
ヤフーが41.16%所有し、
三井住友銀行も41.16%所有していました。
これは、過半数を超えていないので、
もともと子会社とは定義付けられていませんでした。
原則として、持ち株比率20%~50%の場合は関連会社となり、
その株式は「関連会社株式」としてバランスシート上
表示されます。期末の評価は原価法です。
(原価法:期末に時価が変動しても、原価のまま評価する方法)
それが、2017年10月に開催予定のジャパンネット銀行
臨時株主総会決議をもって、取締役の過半数を
ヤフーから派遣することにより、
ジャパンネット銀行を連結子会社化する運びとなります。
まずは、連結子会社とする理由について、
ヤフーの発表内容(2017.8.1)から引用してみたいと思います。
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当社は、2013年10月にコマース事業における新戦略を開始して以降、
ストア出店料等の無料化、ポイント施策、クレジットカード事業の
開始等によって取扱高を急速に伸ばして参りました。
今後コマース事業をさらに活性化させるためには
決済金融事業をより強化する必要があると考えております。
ジャパンネット銀行の連結子会社化を通じて、
当社サービス内のエコシステムを強固にして参ります。
また、連結子会社化により、
当社はジャパンネット銀行の経営を主導し、
これまで当社が培ってきた顧客基盤やマルチビッグデータを
活用することで、ジャパンネット銀行の顧客にとって
付加価値の高い金融サービスを提供いたします。
:
(以下省略)
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(「株式会社ジャパンネット銀行の連結子会社化に関するお知らせ」より)
このように、コマース事業の活性化の一環として、
決済・金融の機能を強化しようという狙いですね。
ちなみに、「親会社」とは、
他の企業の財務及び営業又は事業の方針を
決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関(意思決定機関))を
支配している企業のことです。
したがって、「子会社」とは、親会社から意思決定機関を支配されている
企業をいうのですね。
ある会社が発行する株式(議決権)を全体の過半数、
つまり50%を超えて所有している場合には、
基本的にその会社を支配していると言えるので、子会社と考えます。
または、株式(議決権)の50%に満たない場合でも、
たとえば40%以上のように高めの所有割合で、
なおかつ取締役会に半数以上の者を自社から派遣している、
みたいに、合わせ技一本のようなかたちで実質的な
支配の状態と見なせる場合は、これも意思決定機関を支配している
と考え、子会社として扱うことになります。
今回のヤフーは、まさにこれで、
株式は過半数にちょっと足りないけど、取締役を半数より多く
派遣することで、子会社化しようとしているわけですね。
会計上、子会社として扱われると、
原則的に連結決算の対象となります。
したがって、将来的には、ヤフーの連結財務諸表に
ジャパンネット銀行の業績や資産・負債などが
取り込まれます。
こういった身近な会社の例でニュースを見てみると、
連結決算のような一見とっつきにくいテーマも、
少しわかりやすくなってくるのではないでしょうか。
これからは日商簿記2級の試験でも、
連結財務諸表が範囲に含められます。
ご参考になさってみてください。
柴山政行