ソフトバンクが1兆4372億円の子会社配当(日経15*9*30*15)
ソフトバンクは9月29日に、
子会社から配当金をもらう旨の
発表をしました。
(子会社の配当決定に関するお知らせ)
http://www.softbank.jp/corp/news/press/sb/2015/20150929_01/
具体的な内容は次の通りです。
2016年3月期に
完全子会社のモバイルテックから
1兆4372億円の配当を受け取ります。
個別決算上は営業外収益が同額ふえますが、
連結決算上はグループ間取引のため、
個別決算でいったん計上された受取配当金(営業外収益)が
取り消されるため、業績に影響はありません。
・・・その資金は、M&Aや株主還元などに
使用できるようになりますね。
業績のいい子会社から配当を受け取り、
それをグループ全体の経営のために
活用する、という方法はよく見られます。
そのさい、会計処理としては、
(1)親会社の個別決算における処理と、
(2)子会社を合算した連結決算における処理、
の2種類が出てきます。
取引例を見てみましょう。
(取引例1)
親会社P社は、100%子会社であるS社から
配当金10億円を受け取った。
・個別決算上の処理
P社(親会社)
(借方)現金預金10億円(貸方)受取配当金10億円(P/L)
S社(子会社)
(借方)利益剰余金10億円(B/S)(貸方)現金預金10億円
以上より、P社の現金は10億円増加し、S社の預金が10億円減少
します。
・連結決算上の処理
P社の受取配当金(P/L)を取り消す連結仕訳
(借方)受取配当金10億円(貸方)利益剰余金10億円(B/S)
つまり、P社単体で見たらたしかにP社の現金預金が10億円増加し、
その原因が受取配当金(営業外収益)と考えられますが、
より大きな単位(連結ベース)で考えた場合、
連結集団の中で、「現金預金の保管場所がS社からP社に移っただけ」
と考えられるため、P社グループ全体では現金預金はまったく
増減していないです。
そのような状態で「受取配当金」といった収益を
連結損益計算書上で表示し続けることが妥当ではないので、
連結決算上は借方に仕訳して控除するのですね。
そのさいの相手科目(貸方)は、
S社の方で配当時に減少させた「利益剰余金」で、増加となります。
以上が、
「個別ではソフトバンク(親会社)の営業外収益が増加するが、
連結ベースでは控除されて、影響がなくなる」という
話の理由になります。
子会社の配当に関する、
連結上の会計処理に関するお話でした。
柴山政行