キャッシュ・フローに関する話題2件 | 会計知識、簿記3級・2級・1級を短期間でマスター【朝4時起き活動のススメ】

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[1]キャッシュ・フローに関する話題2件


1.ミネベア、純現金収支(フリー・キャッシュ・フロー)60億円強
(日経13*5*28*17)

ミネベアの2014年3月期における純現金収支(フリー・キャッシュ・フロー)
が60億円強になる見通しです。
これは、4年ぶりにプラスに転じるとのことで、資金循環が良くなってきて
いることを印象付けますね。

ちなみに、ここで日経新聞が言っている純現金収支(フリー・キャッシュ・
フロー)とは、財務諸表として公表されているキャッシュ・フロー・計算書
における営業活動のキャッシュ・フロー(営業CF)と
投資活動のキャッシュ・フロー(投資CF)を合計した金額を意味しています。


多くの場合、投資活動のキャッシュ・フローは設備投資などに充てられた
支出がメインですので、マイナス(支出超過)となっているケースが
普通です。


したがって、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動による
キャッシュ・フローのマイナスを引いた残高が純現金収支、ここでいう
フリー・キャッシュ・フローということになります。

厳密にいうと、理論的なフリー・キャッシュ・フローの意味は多少
異なるのですが、実務ベースで分析を行う分には、公表データしか
利用できないことも多いでしょうから、おおむね概略ですが、
営業活動のキャッシュ-投資活動のキャッシュ=フリー・キャッシュ
のように考えておいても、社長の立場におけるおおまかな分析と
しては、十分ではないでしょうか。

ちなみに、過去2年間のミネベアの営業CFと投資CFは次の通りです。

2012年3月期
(営業CF)202億円-(投資CF)290億円=マイナス88億円

2013年3月期
(営業CF)230億円-(投資CF)378億円=マイナス148億円


過去2年は、いずれもマイナスの純現金収支であったのですね。

新聞報道によると、4期ぶりに純現金収支が来期プラスに転じる見込み
である、と報じられています。

フリー・キャッシュ・フローをどれだけ稼げるかが、その企業の価値を
決めますので、経営者にとっては、大いに重視すべき経営指標と
いえるでしょう。


2.決算番付2013(No.9)…手元資金残高のランキング(日経13*5*28*17)

金融などを除く3月期決算の上場企業について、2013年3月期末の手元資金
残高は前期比3兆円増で66兆円と過去最高を記録したそうです。

手元資金とは、企業が所有する現金および預金に、短期的に売買する目的
で所有している有価証券を加えたものです。

企業の支払い手段としてすぐに使用できる資金の規模を表している
といわれています。

この金額が大きい会社は、将来的な設備投資やM&Aなどの思い切った
経営戦略を取りやすくなり、収益機会をものにしやすくなりますね。

手元資金の多い企業を上位か順にあげていくと、
1位トヨタ32,706億円、2位ソニー15,239億円、3位三菱商事14962などの
そうそうたる顔ぶれが並んできます。

トヨタの3兆円、ソニーの1兆5000億円、三菱商事の1兆4962億円など、
想像もつかないような資金量ですね。

銀行が作れてしまいそうな勢いです。

ただ、上場企業の場合、資産運用の結果としての高い利回りが株主から
要求されます。そこで、本業などに投下されていない現金預金などは
ほとんどと言っていいほど利益をそれ自体から稼げるわけではないので、
株主の立場からは現金預金の持ちすぎは、あまり喜ばしくありません。

「有効活用の道がないなら、配当でもして利益還元してくれ!」という
世論のプレッシャーが高まります。

したがって、手元資金は多すぎず少なすぎず、バランスよく保持する
ことが大事なんだな、と感じ取っていただけると嬉しいです。


柴山政行