そういえば、ある相続税の申告に関する案件で、弁護士の人が、亡くなった資産家の方の、出生から死亡時点までの全生涯の戸籍を取り、コピーを送ってきたことがありました。弁護士資格を持っている方は、職業上、他人の戸籍を取得することができるんですね。
ただ、はじめは、あらためて死亡者の全生涯の戸籍をとる、その理由が全くわかりませんでした。そこで、事務所の同僚に、なぜそんな事をするのか尋ねたのです。
「それはですね、今の奥さんとの間以外に、死んだ人の子供がいないことを確認するためですよ。奥さんと知り合うずっと昔に子供を作っていたかもしれないし、または、変な話ですけど、隠し子がいたりするかもしれないでしょう?」
なるほど、と思いました。
しかしまあ、なんとどろどろした話でしょう。「~サスペンス劇場」のドラマにでも出てきそうですね。
事実は小説よりも奇なり、です。
ともかく、監査法人にいたときとは違った意味で、たくさんのことを学ぶことができました。現場の仕事というのは、本当に奥の深い、それでいて興味の尽きないものなのです。