おれは還暦過ぎのじじいである。

仕事上で外人「も」たまに相手にしている関係上、英語はおおいに役に立った。

中学高校時代、英語を一生懸命勉強していて本当に良かったと実感している。

もう年も還暦過ぎだから仕事人生ももうそれ程長くはないだろう。

その上で、英語について過去を振り返って述懐してみたい。

あくまで私見なのでそのお積りで。


Ⅰ アメリカ人の英語って、何言っているか、分からないよねー

エピソード①僕が中学に入学したのは昭和50年代初頭である。

その中学では英語の授業で「LL」というのを取り入れていた。

LLとはなにか。Language Laboratory の略でこういうものであった。



あとこういうのもあったね。旺文社 カセットLL



学校ではLLの授業では ICE English course というのを採用していた。何分、大昔のこと故、このテキストが今もあるかどうかはわからない。

で、中学1年なので数字が出てくるわけですよ。

20 twenty で、アメリカ人はこう言ってるんですよ。「トウェニー」「トウェニー」Repeat after me.トウェニーって。

エッ、学校の日本人の英語の先生は twenty 「トウェンティ」「トェンティ」っていってるんだよなー。一体、正しいのはどっちやねん。



エピソード② アメリカ人って、文字をつなげて発音するでしょう。リエゾン。


おれら、英語を文字からお勉強して英語を覚えるでしょう。

アメリカ人はどー聞いても文字通りは発音していない。つなげてしゃべっている。



Ⅱ社会人となって通じる英語を話す外人

時は経ち、大学を卒業し仕事に就いた。たまに外人と接することがある。

彼らの英語は何を伝えたいか、何をしゃべっているか「ミョー」に良くわかった。

なぜか。

彼らはノンネイティブスピーカー。英語をおれらと同じようにお勉強で覚えている。

彼らの英語は「ゆっくり」「はっきり」「くっきり」「文字通り」しゃべってくれるんですよ。文法的には間違っていても。

こちらも同じように、間違いなどは全く気にせずに「ゆっくり」「はっきり」「くっきり」「文字通り」しゃべる。そして通じる。

やっぱり、おれらには「ゆっくり」「はっきり」「くっきり」「文字通り」しゃべってくれなくちゃ、ね。

おれの今まで接してきた外人は95%こういうノンネイティブスピーカーだった。

相手がこういう人だとこちらも全く緊張しないんだよね。

その英語が正しいかどうかより相手に通じるかどうか。英語の練習するにはアメリカ人よりもノンネイティブスピーカーの方がいいんじゃないの。僕はそう思うけどな。

エピソード③ もしこの外人さんに、難しい構文、単語を駆使して学校の英作文としては100点の文を話したとする。
で、相手は???という反応だったらどうでしょう。

お勉強の英語としては100点でも、会話としては0点ですね、相手に通じていないんだから。

正しくても通じない英語をしゃべる外人よりも、正しくはなくても通じる英語をしゃべってくれる外人の方が「おれら」には歓迎されますよね。

「おれら、英語を文字で英語を覚えてんだから文字通り英語をしゃべってくれなくちゃ通じないってーの」

おれはこう思うけれども皆さんはどう思われますかね?