お金の賞味期限と消費期限

まだ僕が若い数十年前、当時の年配の方からこう言われたんですよね。
「お金にも賞味期限と消費期限があるんですよねー」と。

当時今みたいなデフレではなくインフレの世の中だったから
お金に賞味期限があるのは理解できた。
年々インフレが進行するから現金を持っていると年々減価してしまう。
年数が経てば経つほど賞味できる使い出が減ってしまうわけだ。

でも、その後の「消費期限がある」というくだりは???

当時は理解できなかった。



小さい時よく母が愚痴をこぼしていた、「戦後農地改革で土地を取られちゃった」と。



でも戦後、お金を取られちゃった、とは聞いたことがなかったが、それはうちが貧乏な農家だったからだろう。



昔読んだ、中国人の書いた記述を思い出した。

生まれてから国が4つ変わった、と。

生まれた時は「清」
その後日本がやってきて「満州」
その後蒋介石がやってきて「中華民国」
最後に毛沢東がやってきて「中華人民共和国」に。

各々の国で通貨を発行していたが国が変わるごとにお金が「お釈迦、ポン」

知ってますか、お釈迦、ポンの人。



こういう目に遭った人はお金をあまり信用していないでしょうね。確かにお金には消費期限があった!

最初ご登場の年配の方は終戦時、お金持ちできっとひどい目にあったのでしょう。貯金していたお金が「お釈迦、ポン」



こういう目にあった人はあんまり貯金、しないんじゃないでしょうか、で、使えるうちに使う。

戦争とか起きちゃうとまー、何が起きてもしょうがないですね。願わくばお金の消費期限より自分の消費期限が先に来ることを願うばかりだ。