今回は損害保険に出てくるクラス料率とはなんなのかについてお話しようと思います。
例えばまず、あなたはとある損害保険会社に勤めるアクチュアリーで、こんな自動車保険を作りたいと上司から言われたとします(まだ大学生なのでそういう状況が現実的かはわかんないです笑):
①運転免許がゴールドの人とゴールドじゃない人で保険料に格差を付けたい。
②その車が業務目的で使われてる車なのか、レジャー目的(日常使い)で使われてる車なのかで保険料に格差を付けたい。
さらに立て続けに上司から、ここに過去1年分のクレーム単価のデータ(それが下の表)があるから、これから作る保険に適用するクレーム単価を算出してくれ、と言われたとします。
ここで、
ん?まてよ?ここに1年分のそのデータがまんまあるならそれをそのまま使っちゃえば良いじゃん!
って思った方、いると思います。
でも実はそのままこの表を使うとまずいことがあるんですね〜
それは何かというと、ずばり、
この表をそのまま新しい保険に適用したら契約者間の公平性を確保できない。
という事なんですね。
どういう事かと言いますと、表で、ゴールド以外の契約者の集団は、業務目的の方がレジャー目的よりも400だけクレーム単価が高いわけです。
(比で見たら1.67倍ほど違います)
それに対してゴールドの契約者集団を見てみると、業務目的はレジャー目的よりも300しかクレーム単価は高くない。
(比で見ても1.6倍しか違わない)
これっておかしくないですか?
だってゴールドかどうかと業務目的かレジャー目的かなんて別々の事なのに、ゴールドとそうじゃない人の間で、それと無関係の区分(業務目的かレジャー目的かの区分)での格差のつけられ具合が変わってくるなんて、あなたが契約者だったら怒りますよね?
そういう意味で、この表をそのまま新しく作る保険に適用したら契約者間の公平性を確保できないんですね〜
そういうわけで、そういった不公平を無くしたクレーム単価のもっともな表を作ることがあなたに求められてるんですね。
そしてずばり、その不公平をなくした上で業務目的であることの影響度合いはいくら、レジャー目的であることの影響度合いはいくら、ゴールド以外であることの影響度合いはいくら、といったことを具体的な数字で表すことができるのですが、その各要素の影響度合いのことをクラス料率って言うんだと思います。(今の理解)
まとめると、契約者間の公平性を保つために各要素の影響度合いを考えたのをクラス料率というって感じですかね。
ほんとは代表的なクラス料率の求め方である一般化線型モデルについても言及したかったのですが、手が疲れできたのでこの辺にします笑
また別の記事で書くのでお楽しみに!
(ブログ書くのって案外大変なんですね、笑
長いブログをいっぱい書いてる人尊敬します笑)