払戻積立金って保険年度末で計算すると経過年数が整数になるのですごく見易いんですよね。

ただ実務では悲しい事に「事業年度末」で計算しないといけないんですよね、、、

どういう事かと言いますと
「保険年度」はそれぞれの保険契約が始まってから数えるもの
「事業年度」は4/1〜3/31といったように、会社にとっての年度のこと
といった違いがあります。

それぞれの会社は事業年度末において決算整理するので、払戻積立金も事業年度末における価額を知りたいって事なんだと思います。

では具体的に数式で見ていきましょう。

まず、年払いでも一時払いでも、事業年度末が来てからその直後の保険年度末が来るまでに保険料の徴収は無いです。

また一時払い契約で、事業年度末が来てからその直後の保険年度末が来るまでに全損失効した人に支払う未経過保険料は、直後の保険年度の期首から1年ずつ返戻するものとします。
(会計の発生主義の原則から考えてこうするのが適切かと思われます)

という事で、事業年度末から直後の保険年度末までの間でその保険契約全体に対する具体的なキャッシュフローはありません。

考慮すべきことは全損失効による契約者数の変動と資産運用によるお金の価値の変動のみです。

ようやく準備が整ったので事業年度末の払戻積立金がどうなってるのか見ていきましょう。

前提条件として、保険契約は各月の月央に来るとします。

第t保険年度末の(m+1)/12〜m/12年前(0<=m<12)に来る事業年度末におけるその保険の払戻積立金の額は次のように表されます。


2m+1/24ってのは事業年度末と保険年度末の間の期間です。

意外と簡単ですね

こんなに単純な数式ですが、細かい事考えるのは苦手な方なのでちゃんと向き合うように丸々一つのブログにしてみました笑