もしも私か、あるいは私の家族が小細胞肺癌と診断されたら間違い無く
ソマトスタチン受容体スキャンを行うと思います。ただ勿論、第一選択肢は例え
限局型であっても抗癌剤だと思います。イリノテカン+シスプラチンぐらいを
(自分であれば)死ぬギリギリまで5コースくらいやって寛解を目指します。
しかし、それでも再燃したら「、、次はカルセド、、」と言われると思います。が、
私ならソマトスタチン受容体スキャンで集積があればPRRTをやりにスイスか
ドイツに行きます。1~2回試してそれで引っ張れる様なら限界まで引っ張り、
その間にペプチドワクチンか分子標的剤を探します。
小細胞肺癌は肺が原発なので「肺癌」の仲間として呼吸器科で扱われますが、
病理学的にはカルチノイドなどと同じく神経内分泌腫瘍に分類されることが
わかっています。
以下、東海大学の長村義之教授の解説からの抜粋ですが、、
www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol37/01/jsms37_084_085.pdf
国内の年間罹患率はおよそ
膵内分泌腫瘍で10万人に一人程度(1000人程度)
消化管カルチノイドで二人程度(2000人程度)
これに対し、小細胞肺癌が肺癌全体の約15~20%とすると年間1万人近く
であり、最も患者数の多い神経内分泌腫瘍グループと言うこともできる。
ソマトスタチンはソマトスタチン受容体を介してホルモンや細胞増殖の抑制の
役割をおっている。ソマトスタチン受容体は殆どの神経内分泌腫瘍に存在して
いるが、膵内のランゲルハンス島腫瘍で約95%が、カルチノイドで90%に発現
しているのに対し、高悪性度の小細胞肺癌,甲状腺髄様癌,子宮頸部小細胞癌
におけるSSR2の発現は約50%、しかも細胞数も少ないと言われている。
ソマトスタチンは細胞増殖を抑制するので抗腫瘍効果が期待されるが、
半減期が分単位(あっと言う間に無くなる?)なため、それ自体が癌をどうこう
することは出来ない。そこで作られたのが人工的に作られたソマトスタチン製剤、
つまりは酢酸オクトレオチドなどのSSR2やSSR5に親和性が高く半減期が長い
ペプチドで、こういったオクトレオチドに放射性物質をつければPRRTとなる。
仮に小細胞肺癌患者の半分にSSR2が発現し、そのまた2割に有意な集積があれば全体の
1割に奏効~著効が期待できる。「打率一割」というのは非小細胞肺癌全体における
イレッサと同程度のインパクトであり年間1000人の患者が死なずに済むかもしれない。
予めオクトレオチドスキャン(PET)をすることで効果のある患者を選別できる上に、
イレッサよりも遥かに副作用が少なく恐らく長期間(3~4年?)効果が期待できる。
再発後小細胞肺癌のセカンドラインとしてエトポシドだカルセドだ、あるいは放射線だ、、
という選択の前にソマトスタチン受容体スキャンをするのは当然のことだと考える。
ソマトスタチン受容体スキャンを行うと思います。ただ勿論、第一選択肢は例え
限局型であっても抗癌剤だと思います。イリノテカン+シスプラチンぐらいを
(自分であれば)死ぬギリギリまで5コースくらいやって寛解を目指します。
しかし、それでも再燃したら「、、次はカルセド、、」と言われると思います。が、
私ならソマトスタチン受容体スキャンで集積があればPRRTをやりにスイスか
ドイツに行きます。1~2回試してそれで引っ張れる様なら限界まで引っ張り、
その間にペプチドワクチンか分子標的剤を探します。
小細胞肺癌は肺が原発なので「肺癌」の仲間として呼吸器科で扱われますが、
病理学的にはカルチノイドなどと同じく神経内分泌腫瘍に分類されることが
わかっています。
以下、東海大学の長村義之教授の解説からの抜粋ですが、、
www.saitama-med.ac.jp/jsms/vol37/01/jsms37_084_085.pdf
国内の年間罹患率はおよそ
膵内分泌腫瘍で10万人に一人程度(1000人程度)
消化管カルチノイドで二人程度(2000人程度)
これに対し、小細胞肺癌が肺癌全体の約15~20%とすると年間1万人近く
であり、最も患者数の多い神経内分泌腫瘍グループと言うこともできる。
ソマトスタチンはソマトスタチン受容体を介してホルモンや細胞増殖の抑制の
役割をおっている。ソマトスタチン受容体は殆どの神経内分泌腫瘍に存在して
いるが、膵内のランゲルハンス島腫瘍で約95%が、カルチノイドで90%に発現
しているのに対し、高悪性度の小細胞肺癌,甲状腺髄様癌,子宮頸部小細胞癌
におけるSSR2の発現は約50%、しかも細胞数も少ないと言われている。
ソマトスタチンは細胞増殖を抑制するので抗腫瘍効果が期待されるが、
半減期が分単位(あっと言う間に無くなる?)なため、それ自体が癌をどうこう
することは出来ない。そこで作られたのが人工的に作られたソマトスタチン製剤、
つまりは酢酸オクトレオチドなどのSSR2やSSR5に親和性が高く半減期が長い
ペプチドで、こういったオクトレオチドに放射性物質をつければPRRTとなる。
仮に小細胞肺癌患者の半分にSSR2が発現し、そのまた2割に有意な集積があれば全体の
1割に奏効~著効が期待できる。「打率一割」というのは非小細胞肺癌全体における
イレッサと同程度のインパクトであり年間1000人の患者が死なずに済むかもしれない。
予めオクトレオチドスキャン(PET)をすることで効果のある患者を選別できる上に、
イレッサよりも遥かに副作用が少なく恐らく長期間(3~4年?)効果が期待できる。
再発後小細胞肺癌のセカンドラインとしてエトポシドだカルセドだ、あるいは放射線だ、、
という選択の前にソマトスタチン受容体スキャンをするのは当然のことだと考える。