PRRTを検討する為のソマトスタチン受容体検査について理解したことを記載します。
私の理解不足の為記事は不完全ですが重要性を鑑み、公開しながら記述してゆきます。
ヨーロッパでは10年も前から「普通」に実施され大きなメリットを実現している治療法が
国内では殆ど認知されていません。(膵)内分泌腫瘍患者さんは検討に値すると考えます。
尚、本記事を訂正した際にコメントが消えてしまいました。情報を下さった方々には
申し訳ありませんでした。基本的に情報源は非公開としますしネットや学会などで
「公知になっている内容」の範囲内で記載してゆくことに致します。
(2011年1月18日現在)
<ソマトスタチン受容体検査実施施設について>
・東京医科歯科大 肝胆膵・総合外科でソマトスタチン受容体シンチ
(SRS; Somatostatin Receptor Scintigraphy)が受けられます。
http://www.tmd.ac.jp/grad/msrg/staff/index.html
・京都大学では神経内分泌腫瘍およびPETでFDG集積が低い腫瘍に対する
ガリウム68標識オクトレオタイドによる腫瘍の画像診断としての
ソマトスタチン受容体シンチグラフィの臨床試験を開始したようです。
(2011年1月1日時点では募集前の状態?)
・東北、九州、鹿児島大学でも可能性があるようですが詳細については未確認です。
<検査内容とPRRTについて>
・バーゼルと同様PRRTを実施しているドイツのBad BerkaクリニックR. Baum医師
http://www.rhoen-klinikum-ag.com/rka/cms/zbb_2/deu/download/Differential_Therapy_for_Neuroendocrine_Tumors.pdf
の報告によるとソマトスタチン受容体には5種類のタンパク質アイソフォーム
(機能は一緒だが、分子量やらせん構造が少しずつ違う)がありイットリウム
を誘導する薬剤との親和性(ひっつきやすさ(笑))に差があるそうです。
SSR2が最もよくSSR3やSSR5が相対的にイマイチとのこと。しかしSSR2でなければダメか?
というとそうでも無く、反応がある患者は40ヶ月という単位で進行が抑制できる。
とのこと。まだ正式な解析はなく印象の段階ですが検査を依頼する場合はアイソフォーム
のタイプも判別できると有用な様です。
・具体的な検査方法は大きく3つの方式があると思われます。
1つは従来のPETと同じ方式で111In-DTPAOCとか68Ga-DOTATOCというソマトスタチン受容体
に集積しやすい化合物に放射性物質を結合させ、静脈注射します。30~60分安静後に
PET/CTを撮影します。PRRTの治療ではイットリウムなどの「攻撃用」放射性物質を用いますが、
診断ではインジウムなどの「検査用」物質を用います。
患者的には普通のPET/CTと同じで気楽ですがSSR1~5のどれかは明確には判らないかも
しれません。(集積がよければSSR2かな~?とか思うかも知れませんが、、)
次の検査方法は「逆転写PCR(RT-PCR)」という遺伝子検査が使われることがある
様です。イレッサなどでEGFRをPCR法で検査するのは一般的ですが普通のPCRではDNAの
同定しか出来ないため、RNAを逆転写してcDNAをつくり5種類のソマトスタチン受容体
もしくはそれぞれのソマトスタチンを作り出すであろうランゲルハンス島の内分泌細胞
の「種類」を推定する様です。つまりソマトスタチンそのものを探すのではなく、
それを作り出すであろう細胞の遺伝子を探索する方式。
こちらの場合患者的には「内視鏡的に細胞を採取」する検査になる為、より負担が大きい
ような気がします。もちろんSSRの種類を同定するのは研究的には有益ですが
「取りあえずPRRTが効けば良い」といった不純な動機の場合はここまでしなくても
PET/CTによるソマトスタチンスキャンで充分な気がします。
もうひとつは免疫染色による病理診断的なSSR2もしくはSSR5の同定ですが、
細胞を採取する必要があることと定量性、薬剤との親和性を直接確認できない事など
考えますとやはりPETによるスキャンの方がPRRTには適している様な気がします。
今でもできるか判りませんが、国際医療福祉大学三田病院では無料で免疫染色を
受託してくれるという記事もありました。
<検査費用について>
・ソマトスタチン受容体の検査は国内では未承認な為、全額自己負担。
あるいは臨床試験に組み入れて貰えれば患者負担はタダ?
PET/CTによる方式では薬剤を海外から輸入したり、別途調剤する様なので、
15~20万円くらいでしょうか?(知ってる方教えて下さい)
またRT-PCRも5遺伝子・1検体とすると遺伝子解析だけで20万円近い費用になると
思います。内視鏡診断の技術料も含めると30万円くらい??
(こちらも知ってる方がいたら御願いします)
他詳細は判り次第、逐次アップ致します。
study2007
ーーーーーーーー<以下は私が超いいかげんに書いた記事>ーーーーーーー
スイス・バーゼル大などで行われているPRRT療法[Peptide Receptor Radionuclide Therapy]
(膵内分泌腫瘍に集積しやすい「Peptide DOTATOC」という物質とベータ(β)線放出核種の
「Yttrium-90(Y-90)」を使った、癌細胞1粒を個々に狙った「ミクロな」放射線治療)
を検討する際に国内でオクトレオスキャン(ソマトスタチン受容体が発現してるかの検査)
が受けられそうな施設がないか?情報を収集中です。
最近では膵内分泌腫瘍以外も適応がありそうな情報が得られ、難治癌や希少癌の患者、
特にカルチノイド系の方には(治療は海外になると思いますが、、、)思いがけず
命拾いする重要な治療法になる可能性があると私は思っています。
今のところ私が知ってるのは平成12年~14年にかけて実験的に研究が進められた
15施設(現在は殆どの施設で実施してない為、割愛します)と2009年度の
日本内分泌学会が厚労省に出した未承認薬要望書にあった3施設ぐらいしか
手掛かりがありません。
情報をお持ちの方、もしくは受けられた方は是非よろしく御願い致します。
<2009年 未承認薬要望書から>
・NHO京都医療センター(島津章氏)
・群馬大学(遠藤啓吾氏)
・東北大学(井桶慶一氏)
・タイコヘルスケアジャパン株式会社
(現在コヴィディエングループジャパンに統合、
まずここに電話すると実施施設を教えてくれそうなもんですが、、)
などです。皆様よろしく御願い致します。
study2007
私の理解不足の為記事は不完全ですが重要性を鑑み、公開しながら記述してゆきます。
ヨーロッパでは10年も前から「普通」に実施され大きなメリットを実現している治療法が
国内では殆ど認知されていません。(膵)内分泌腫瘍患者さんは検討に値すると考えます。
尚、本記事を訂正した際にコメントが消えてしまいました。情報を下さった方々には
申し訳ありませんでした。基本的に情報源は非公開としますしネットや学会などで
「公知になっている内容」の範囲内で記載してゆくことに致します。
(2011年1月18日現在)
<ソマトスタチン受容体検査実施施設について>
・東京医科歯科大 肝胆膵・総合外科でソマトスタチン受容体シンチ
(SRS; Somatostatin Receptor Scintigraphy)が受けられます。
http://www.tmd.ac.jp/grad/msrg/staff/index.html
・京都大学では神経内分泌腫瘍およびPETでFDG集積が低い腫瘍に対する
ガリウム68標識オクトレオタイドによる腫瘍の画像診断としての
ソマトスタチン受容体シンチグラフィの臨床試験を開始したようです。
(2011年1月1日時点では募集前の状態?)
・東北、九州、鹿児島大学でも可能性があるようですが詳細については未確認です。
<検査内容とPRRTについて>
・バーゼルと同様PRRTを実施しているドイツのBad BerkaクリニックR. Baum医師
http://www.rhoen-klinikum-ag.com/rka/cms/zbb_2/deu/download/Differential_Therapy_for_Neuroendocrine_Tumors.pdf
の報告によるとソマトスタチン受容体には5種類のタンパク質アイソフォーム
(機能は一緒だが、分子量やらせん構造が少しずつ違う)がありイットリウム
を誘導する薬剤との親和性(ひっつきやすさ(笑))に差があるそうです。
SSR2が最もよくSSR3やSSR5が相対的にイマイチとのこと。しかしSSR2でなければダメか?
というとそうでも無く、反応がある患者は40ヶ月という単位で進行が抑制できる。
とのこと。まだ正式な解析はなく印象の段階ですが検査を依頼する場合はアイソフォーム
のタイプも判別できると有用な様です。
・具体的な検査方法は大きく3つの方式があると思われます。
1つは従来のPETと同じ方式で111In-DTPAOCとか68Ga-DOTATOCというソマトスタチン受容体
に集積しやすい化合物に放射性物質を結合させ、静脈注射します。30~60分安静後に
PET/CTを撮影します。PRRTの治療ではイットリウムなどの「攻撃用」放射性物質を用いますが、
診断ではインジウムなどの「検査用」物質を用います。
患者的には普通のPET/CTと同じで気楽ですがSSR1~5のどれかは明確には判らないかも
しれません。(集積がよければSSR2かな~?とか思うかも知れませんが、、)
次の検査方法は「逆転写PCR(RT-PCR)」という遺伝子検査が使われることがある
様です。イレッサなどでEGFRをPCR法で検査するのは一般的ですが普通のPCRではDNAの
同定しか出来ないため、RNAを逆転写してcDNAをつくり5種類のソマトスタチン受容体
もしくはそれぞれのソマトスタチンを作り出すであろうランゲルハンス島の内分泌細胞
の「種類」を推定する様です。つまりソマトスタチンそのものを探すのではなく、
それを作り出すであろう細胞の遺伝子を探索する方式。
こちらの場合患者的には「内視鏡的に細胞を採取」する検査になる為、より負担が大きい
ような気がします。もちろんSSRの種類を同定するのは研究的には有益ですが
「取りあえずPRRTが効けば良い」といった不純な動機の場合はここまでしなくても
PET/CTによるソマトスタチンスキャンで充分な気がします。
もうひとつは免疫染色による病理診断的なSSR2もしくはSSR5の同定ですが、
細胞を採取する必要があることと定量性、薬剤との親和性を直接確認できない事など
考えますとやはりPETによるスキャンの方がPRRTには適している様な気がします。
今でもできるか判りませんが、国際医療福祉大学三田病院では無料で免疫染色を
受託してくれるという記事もありました。
<検査費用について>
・ソマトスタチン受容体の検査は国内では未承認な為、全額自己負担。
あるいは臨床試験に組み入れて貰えれば患者負担はタダ?
PET/CTによる方式では薬剤を海外から輸入したり、別途調剤する様なので、
15~20万円くらいでしょうか?(知ってる方教えて下さい)
またRT-PCRも5遺伝子・1検体とすると遺伝子解析だけで20万円近い費用になると
思います。内視鏡診断の技術料も含めると30万円くらい??
(こちらも知ってる方がいたら御願いします)
他詳細は判り次第、逐次アップ致します。
study2007
ーーーーーーーー<以下は私が超いいかげんに書いた記事>ーーーーーーー
スイス・バーゼル大などで行われているPRRT療法[Peptide Receptor Radionuclide Therapy]
(膵内分泌腫瘍に集積しやすい「Peptide DOTATOC」という物質とベータ(β)線放出核種の
「Yttrium-90(Y-90)」を使った、癌細胞1粒を個々に狙った「ミクロな」放射線治療)
を検討する際に国内でオクトレオスキャン(ソマトスタチン受容体が発現してるかの検査)
が受けられそうな施設がないか?情報を収集中です。
最近では膵内分泌腫瘍以外も適応がありそうな情報が得られ、難治癌や希少癌の患者、
特にカルチノイド系の方には(治療は海外になると思いますが、、、)思いがけず
命拾いする重要な治療法になる可能性があると私は思っています。
今のところ私が知ってるのは平成12年~14年にかけて実験的に研究が進められた
15施設(現在は殆どの施設で実施してない為、割愛します)と2009年度の
日本内分泌学会が厚労省に出した未承認薬要望書にあった3施設ぐらいしか
手掛かりがありません。
情報をお持ちの方、もしくは受けられた方は是非よろしく御願い致します。
<2009年 未承認薬要望書から>
・NHO京都医療センター(島津章氏)
・群馬大学(遠藤啓吾氏)
・東北大学(井桶慶一氏)
・タイコヘルスケアジャパン株式会社
(現在コヴィディエングループジャパンに統合、
まずここに電話すると実施施設を教えてくれそうなもんですが、、)
などです。皆様よろしく御願い致します。
study2007