2011年1月8日14時からNHK教育で国内臨床試験に関するシンポジウムの番組がありました。
偶然見始めただけなので途中からでしたし、見逃した部分もあるのですが、
ちょうどブログでも臨床試験のシリーズですので、とりあえずメモします。
不正確な部分もあるかもしれません、、、。
study2007
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TVシンポジウム「よい新薬を使えるように~どうする?日本の治験~」
海外で使えるくすりが日本で使えないといった問題が起きている。背景にある、人での
臨床試験(=治験)が日本で進んでいない現状を見つめ、どうすればよいのかを考える。
【パネリスト】
大阪医療センター病院長…楠岡英雄,
国立がん研究センター中央病院副院長…藤原康弘,
全国骨髄バンク推進連絡協議会会長…大谷貴子,
【司会】池上彰,
【リポーター】岩田まこ都
~東京・千代田放送会館で2010年11月11日収録~
・国内の臨床試験登録数?は1995年頃から2005年頃までの10年間は凹んだ。
現在は持ち直し傾向。理由は製薬メーカーの専門化など、、。
(私の理解ではゲノム解析でやれる創薬をやりつくして停滞したのかと思ってましたが、、)
・外国で承認された薬剤が使えるようになる期間は
欧米が1.2年から1.4年なのに、日本は4.7年。
・世界販売ベスト100位までの薬剤のうち日本では21種が使えない。諸外国は数種程度。
・がんセンターの藤原氏がオキサリプラチンの例を出し、
「日本の申請承認にかかる時間は長くない」との説明。
(私の理解では数年遅れの申請が世界初承認より迅速なのはあたりまえ、
しかもオキサリプラチンは患者の佐藤さんの尽力があり例外的に早かった例)
また、藤原氏は「国内では人体実験という悪印象があって被験者が集まらない」などと
的外れな説明。(がんセンターの乳腺科って大丈夫なのかちょっと不安になる。笑)
・肺癌へのALK阻害剤の例ではソウル大へ通院する患者の例。日帰りで行ってるらしい!!
・ALK発見者の野間教授は日本でなく米国、韓国、オーストラリアで治験が行われている
ことに大きなショックを受けたらしい。問題は臨床試験体制とシステムとコスト。
・で、あんまりなので「ALK肺がん研究会」という医師間のネットワークをつくり、
国内のALK陽性患者の診断や海外で治験がうけられる様にサポートした、、とのこと。
(2010年からは国内でも受けられるハズなので希望する方は主治医に相談しましょう)
・韓国はぶっちゃけ国内で承認審査はせず、米国で承認されたらそのまま使える。
・韓国は国家戦略で創薬・臨床試験体制をサポートしている。臨床試験は3000床もある
超大規模病院で多数の医師により集中的に行われ、集約化と高度化を実現している。
臨床試験のコストは日本の5分の1程度。
・日本は集約化はムリなので多数の病院のネットワーク化で対応しようとしている。
(もうバカ過ぎてお話になりません、、、、。)
・日本は新薬を「世界で初めて人間にテスト」する施設を5つ程作る予定。
・治験コーディネーターの役割が重要。看護師や薬剤師などのコメディカルにやらせてる。
慈恵医科大の松木看護師は100人程度の治験参加者を管理。インフォームドコンセントは
フェイズ毎に必要で結構大変そう。
・被験者が治験に参加してくれる率は大体10%前後。
試験であるため患者の希望は反映されない。それでも数%程度はI相試験で効果がある
と考えられている。
・日本の様に皆保険がある国では誰でも治療が受けられるので治験参加の動機付けが弱い。
米国は3500万人も居る無保険者が便利なモルモットになっている。
・結局はその国や社会における「人間の値段」が治験のコストにも反映する。
(ただ韓国などは治験参加者の事故を救済する補償システムあり。リスクを分散している)
番組の最後は
「治験参加は社会における自己犠牲であり、尊い。みんなで参加・サポートしましょう」
といったまとめで終わった感じ。要するに国民の治験参加を呼びかける番組?
本当はドイツや韓国のマネすらできない真の理由を考え医療体制のゼロからの再構築が
必須だと私は考えます。
・研究者は本当に意義のある臨床試験を計画できているか?
・医療者は正直な募集と解析と説明ができているか?
・臨床試験にせよ癌治療にせよ「集約化・専門化・高度化」は避けて通れない。
国はそういった21世紀の現実に対応可能な医療体制を目指しているか?
・結局、治験参加は「患者本人の見識と知識」で決める事項です。
患者(国民)にそれだけの認識と覚悟があるか?
ということだろうと思います。
偶然見始めただけなので途中からでしたし、見逃した部分もあるのですが、
ちょうどブログでも臨床試験のシリーズですので、とりあえずメモします。
不正確な部分もあるかもしれません、、、。
study2007
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TVシンポジウム「よい新薬を使えるように~どうする?日本の治験~」
海外で使えるくすりが日本で使えないといった問題が起きている。背景にある、人での
臨床試験(=治験)が日本で進んでいない現状を見つめ、どうすればよいのかを考える。
【パネリスト】
大阪医療センター病院長…楠岡英雄,
国立がん研究センター中央病院副院長…藤原康弘,
全国骨髄バンク推進連絡協議会会長…大谷貴子,
【司会】池上彰,
【リポーター】岩田まこ都
~東京・千代田放送会館で2010年11月11日収録~
・国内の臨床試験登録数?は1995年頃から2005年頃までの10年間は凹んだ。
現在は持ち直し傾向。理由は製薬メーカーの専門化など、、。
(私の理解ではゲノム解析でやれる創薬をやりつくして停滞したのかと思ってましたが、、)
・外国で承認された薬剤が使えるようになる期間は
欧米が1.2年から1.4年なのに、日本は4.7年。
・世界販売ベスト100位までの薬剤のうち日本では21種が使えない。諸外国は数種程度。
・がんセンターの藤原氏がオキサリプラチンの例を出し、
「日本の申請承認にかかる時間は長くない」との説明。
(私の理解では数年遅れの申請が世界初承認より迅速なのはあたりまえ、
しかもオキサリプラチンは患者の佐藤さんの尽力があり例外的に早かった例)
また、藤原氏は「国内では人体実験という悪印象があって被験者が集まらない」などと
的外れな説明。(がんセンターの乳腺科って大丈夫なのかちょっと不安になる。笑)
・肺癌へのALK阻害剤の例ではソウル大へ通院する患者の例。日帰りで行ってるらしい!!
・ALK発見者の野間教授は日本でなく米国、韓国、オーストラリアで治験が行われている
ことに大きなショックを受けたらしい。問題は臨床試験体制とシステムとコスト。
・で、あんまりなので「ALK肺がん研究会」という医師間のネットワークをつくり、
国内のALK陽性患者の診断や海外で治験がうけられる様にサポートした、、とのこと。
(2010年からは国内でも受けられるハズなので希望する方は主治医に相談しましょう)
・韓国はぶっちゃけ国内で承認審査はせず、米国で承認されたらそのまま使える。
・韓国は国家戦略で創薬・臨床試験体制をサポートしている。臨床試験は3000床もある
超大規模病院で多数の医師により集中的に行われ、集約化と高度化を実現している。
臨床試験のコストは日本の5分の1程度。
・日本は集約化はムリなので多数の病院のネットワーク化で対応しようとしている。
(もうバカ過ぎてお話になりません、、、、。)
・日本は新薬を「世界で初めて人間にテスト」する施設を5つ程作る予定。
・治験コーディネーターの役割が重要。看護師や薬剤師などのコメディカルにやらせてる。
慈恵医科大の松木看護師は100人程度の治験参加者を管理。インフォームドコンセントは
フェイズ毎に必要で結構大変そう。
・被験者が治験に参加してくれる率は大体10%前後。
試験であるため患者の希望は反映されない。それでも数%程度はI相試験で効果がある
と考えられている。
・日本の様に皆保険がある国では誰でも治療が受けられるので治験参加の動機付けが弱い。
米国は3500万人も居る無保険者が便利なモルモットになっている。
・結局はその国や社会における「人間の値段」が治験のコストにも反映する。
(ただ韓国などは治験参加者の事故を救済する補償システムあり。リスクを分散している)
番組の最後は
「治験参加は社会における自己犠牲であり、尊い。みんなで参加・サポートしましょう」
といったまとめで終わった感じ。要するに国民の治験参加を呼びかける番組?
本当はドイツや韓国のマネすらできない真の理由を考え医療体制のゼロからの再構築が
必須だと私は考えます。
・研究者は本当に意義のある臨床試験を計画できているか?
・医療者は正直な募集と解析と説明ができているか?
・臨床試験にせよ癌治療にせよ「集約化・専門化・高度化」は避けて通れない。
国はそういった21世紀の現実に対応可能な医療体制を目指しているか?
・結局、治験参加は「患者本人の見識と知識」で決める事項です。
患者(国民)にそれだけの認識と覚悟があるか?
ということだろうと思います。