文藝春秋の立花隆氏のインタビュー記事によると、手術の前年から下血は始まっていた
との事である。勿論「早期発見」とは言い難い。が、この点を批判するのは間違いである。
・40代以上で責任ある立場になれば、少々セキが出ようが、便に血が混じろうが、
あるいは慢性的な腹痛があろうが、会社や研究所を休むヒマなどある訳がない。
・また、よほどの病気マニアか、近親者に相当数の癌経験者でも居なければ、
かなり体調が悪くても、通常は癌を疑うことなど無い。
日本国内の社会通念を見れば、「検診の呼びかけ」などという施策が何の効果も無い事は
明らかであり、真に検診率を上げたければ、検診の義務化&罰則化すら必要だと考える。
直腸癌ステージIIIa。当然、初回治療は手術であろう。戸塚先生の選択は当たり前である。
ただし、術後抗癌剤を回避した点は「当然」とは言えない。反面「間違い」とも言えない。
国立がんセンターの外科医から
・「5年生存率80%」
・「抗癌剤はやってもやらなくても良い」
と言われて、抗癌剤をやりたがる患者はまず居ないハズである。
直腸癌で5年生存率が高いのは「治る」からでも「手術が上手いから」でもない。
癌腫の進行が一般に遅く、比較的予後が良いだけの話である。戸塚先生とその主治医
のやりとりからは、その説明が足りなかった様に見受けられるが、、、。
特に、戸塚先生程度の立場になると病気を公開するかどうか迷いが生じて当たり前である。
「手術で1ヶ月休む」までは誤魔化すことも可能であるが、「抗癌剤で半年休む」となると、
到底、隠しきれるモノでは無い。抗癌剤を避ける方向のバイアスは強く働く。
どんな組織でも管理職になってくると、部下や同僚を癌で亡くした経験を持つ様になる。
「癌で手術」ならまだしも、「抗癌剤治療」が明るみに出れば、社会的には、ほぼ
死んだも同然である。影響の大きさは戸塚先生御自身も当然判っていたと想像する。
術後の処置と経過観察については「再発に関心が薄い外科医」と「癌を忘れたい患者」
の利害が一致し、ずさんであったと思える。ただし、それは戸塚先生の認識や能力、
医師の特性の問題では無く、社会と医療の現状から考えると「至極当然」の結果だったと
思われる。
つまり「発見」、「初回治療」、「術後の処置」、「経過観察」はあくまでも、
一般的なレベルであったと思うし、国内の殆どの直腸癌患者と同程度の経過だと考える。
との事である。勿論「早期発見」とは言い難い。が、この点を批判するのは間違いである。
・40代以上で責任ある立場になれば、少々セキが出ようが、便に血が混じろうが、
あるいは慢性的な腹痛があろうが、会社や研究所を休むヒマなどある訳がない。
・また、よほどの病気マニアか、近親者に相当数の癌経験者でも居なければ、
かなり体調が悪くても、通常は癌を疑うことなど無い。
日本国内の社会通念を見れば、「検診の呼びかけ」などという施策が何の効果も無い事は
明らかであり、真に検診率を上げたければ、検診の義務化&罰則化すら必要だと考える。
直腸癌ステージIIIa。当然、初回治療は手術であろう。戸塚先生の選択は当たり前である。
ただし、術後抗癌剤を回避した点は「当然」とは言えない。反面「間違い」とも言えない。
国立がんセンターの外科医から
・「5年生存率80%」
・「抗癌剤はやってもやらなくても良い」
と言われて、抗癌剤をやりたがる患者はまず居ないハズである。
直腸癌で5年生存率が高いのは「治る」からでも「手術が上手いから」でもない。
癌腫の進行が一般に遅く、比較的予後が良いだけの話である。戸塚先生とその主治医
のやりとりからは、その説明が足りなかった様に見受けられるが、、、。
特に、戸塚先生程度の立場になると病気を公開するかどうか迷いが生じて当たり前である。
「手術で1ヶ月休む」までは誤魔化すことも可能であるが、「抗癌剤で半年休む」となると、
到底、隠しきれるモノでは無い。抗癌剤を避ける方向のバイアスは強く働く。
どんな組織でも管理職になってくると、部下や同僚を癌で亡くした経験を持つ様になる。
「癌で手術」ならまだしも、「抗癌剤治療」が明るみに出れば、社会的には、ほぼ
死んだも同然である。影響の大きさは戸塚先生御自身も当然判っていたと想像する。
術後の処置と経過観察については「再発に関心が薄い外科医」と「癌を忘れたい患者」
の利害が一致し、ずさんであったと思える。ただし、それは戸塚先生の認識や能力、
医師の特性の問題では無く、社会と医療の現状から考えると「至極当然」の結果だったと
思われる。
つまり「発見」、「初回治療」、「術後の処置」、「経過観察」はあくまでも、
一般的なレベルであったと思うし、国内の殆どの直腸癌患者と同程度の経過だと考える。