免疫療法で固形癌に効果が期待できるとすれば「同種移植」との事。
私の「治療計画」でも一応、最後の手段として位置づけている。

前処理に大量抗癌剤や全身放射線を施すのは自家移植と同じであるが、
他者(ドナー)から幹細胞をもらい、移植する。

移植片と宿主との間で起こる「拒絶反応」を利用するアイデアで、
この効果は正常組織よりも癌組織に強く現れるという説もある。
しかも化学物質である薬剤とは違い、脳転移にも効果が期待される。

上手くいけば、まさに「究極の癌治療法」である。
しかしながら移植にはつきものの移植片対宿主病GVHDがほぼ確実に起こる。

通常、骨髄移植はHLAと呼ばれる白血球の型(6座あるとの事)が全て一致
するか、せいぜい1座違いの場合に行われる。この確率は兄弟で約30%
とされ、できるだけ適合したドナーから移植を行う。

一方、固形癌にぶつける場合は、適度に「外れた」ドナーの方が抗腫瘍効果
は高い。しかしあまり外れ過ぎるとGVHDが強まるだけでなく移植の正着その
ものが上手くいかない事もあるようである。

現状ではとても他人に勧められるモノではないし、私自身なかなか手を出す
気分にはなれない。

理由は、
・固形癌に対する効果は(抗癌剤と比べても)それ程強力でないこと、と
・移植後に癌治療を継続する場合、そんな体力が残されるか不安。な為。

同種移植は現状「治験」で行われており、それなりに適格条項がある。
難治癌や、患者に体力が有ること、少しは抗癌剤に反応がある事、など。
あくまでも「実験する側」の条件である。

「完治を目指す患者」としては、もう一つ重要な条件がある様に思う。
それは「腫瘍径が最大でも1~2cm以下であること」。

私の全くのフィーリングであるが、薬物や自然縮退で3cm以上の塊を削る
のは通常かなり難しい。患部の数は多くても構わない。脳にあっても良いかも
知れない。しかし同種移植に踏み切る場合、1カ所辺りの癌細胞数は極力減らす
べきだと思っている。

本来なら2009年1月か2月が私には最後のチャンスなのかも知れない。