心拍数を正しく測るのは結構難しい。測定自体にバラツキが有る上、体調や精神
状態により容易に変動するからである。私は市販の酸素飽和度計(3万8千円!)
を断腸の思いで購入し、かつ当初は妻に協力してもらい測定を行った。

図は測定の1例である。脈、飽和度ともに安定するまで2~3分を要している。
充分安定し脈拍が最下点、飽和度が最高点に達した段階で数回測定し平均する。
(10秒おきに記録してもらう。2~3日で自分で行える様になると思う。)

「数点の測定なので残差の和を測定回数の2乗根で割って、、、」などと一応
の作法もあるが要するに図の程度だと誤差は「±1回以内」程度と思って良い。

また私が購入した「1番安物の」酸素飽和度計は誤差5%とある。この手の測定
装置の場合、安い部品で組み上げると保証範囲は大抵は「誤差5%」程度になる。
恐らく原価は3~4千円ではなかろうか、、、。

通常、誤差の大部分は「絶対値成分」に対してなので、相対測定(繰り返し測定
のバラツキ)はそれほど大きくはない。校正装置が無いので確かな事は言えない
が多分相対誤差は±1回程度以内と思われる。

これらの誤差を(2乗平均でも)合計しても約±1~2回以内の測定は可能である。

より難しいのは有意なデータが得られる程度に体調を整えることである。
運動、食事、仕事、ストレス、睡眠、、。人間の心拍数は様々な要因で変動
する。これらは「誤差」では無く、測定値そのものの「変動」である。
抗癌剤治療中はこれらのバックグランドに重なる形で「血液の変化」が現れる。

日常生活を制限し過ぎるのも良くないがイレギュラーな飲酒や睡眠不足は影響
が大きい。典型的な抗癌剤による影響(3~5回の変動/day)が見える程度に
「それ以外の要素による変動」を一定に保った生活を心がける必要がある。