空を飛んできた。


パラグライダーに乗って、眼下の高原の景色を一人占めにした。

・・・正確に言うとインストラクターと2人占めか。


大パノラマだ。

大きなスキー場の頂上で見るような。


助走距離わずか10メートルほどで、崖から飛ぶ。

ジャンプするというより、ふわりと浮く感覚で、恐怖心が和らぐ。


この爽快感。全てのことが小さく思える。



今日はあいにく朝から曇りで、午後には雨が降るとの予報だった。

雨が降ると、パラグライダーは飛行できない。

雨が降っていないとしても、風向きや風速によっては飛行できない。


私たちは、予定集合時刻より50分ほど早く着いた。


雨は、まだ、降っていなかった。

ただ、お店の人は、予定していた体験フライト(10メートルほどの高低差の丘を1人で練習する)の丘で下降気流が発生しているため、飛ぶことができない、と言う。

代わりに、タンデムフライト(300メートルの崖から飛ぶフライトで、インストラクターと一緒に飛ぶ)をしてはどうか、と薦められた。


一瞬、恐い、と躊躇したが、せっかくここまで来たのだから、と4人中3人が申し込んだ。


結果は、上に述べたとおり。飛んで良かった。



私たちの1本後に来たグループは、悪天候で、半分の人が飛べなかった。


たまたま早く着いたから、飛べた。

大丈夫。ツイている。