昨日読んだ本の別の話。
筆者は70歳過ぎの元公務員の男性で、20代半ば過ぎに肺結核を患い、
2年ほど療養所に入所し、休職していたそうだ。
その時、いろいろな人が彼を励ましてくれたのだが、
同じ病気に罹患した経験のある上司は、次のように言った。
「冷たい言い方に聞こえるかもしれないが、君は今人生で、”遅れ”をとったのだ。
たぶん、それはいつまでも君の人生につきまとうだろう。
人それぞれに、いろいろな不利の条件がある。
君には、その条件が、いま新しくできたから、不幸と感じるかもしれないが、不利は不利として、
敢然と背負い込む以外に道はない。禍転じて福となすなどと思わないほうがよい。
辛抱とはそういうものだ。」
かなり新鮮な意見だと思った。
根拠のない楽観論で慰めないところが素晴らしいと思った。
かといって、経験者以外が言ったら冷たく聞こえるセリフだから、
他の人々は「何かいいことあるよ」としか言えないかったんだろうけれど。
同時に、男性が羨ましいと思った(男になりたいというわけではない)。
男の人は女に甘いから、なかなかここまで言ってくれる人はいないと思う。
いや、一般論にするべきじゃないな。
女友達でも男上司と人生の先輩といえるくらいの人間関係を構築している人はいるから。
自分の人間性&スキルの問題だわ。
その辺は今後の課題にしよう。
ちなみに、私が筆者に言葉をかけるとしたら、
大病をしたことがないので、
「きっと次はいいことあるよー。根拠ゼロだけどね!!」
と言って笑いをとるかな。