最近、自分がこれから進めようとしている事業について、かなり考え込む時間が増えました。

やりたい気持ちはある。
社会的にも必要そうだと思う。
でも、本当に事業として成立するのか。
自分が背負う責任に見合うのか。
お客様はちゃんとお金を払えるのか。
粗利は残るのか。

こういうことを考えていると、頭の中だけでは整理しきれなくなってきました。

そこで、自分用に 「8軸事業診断ツール」 というものを作りました。

8軸事業診断ツールとは

事業アイデアを、次の8つの軸で採点するツールです。

| 軸 | 内容 |
|---|---|
| S軸 | オーシャンが赤か青か |
| T軸 | ターゲット層の数の期待値 |
| U軸 | ターゲット層の資金力 |
| V軸 | 業務独占か否か、または参入障壁 |
| W軸 | 社会的需要 |
| X軸 | 自分のやる気 |
| Y軸 | 責任の重さ |
| Z軸 | 粗利率の期待値 |

S/T/U/V/W/X/Z は、基本的に高いほど良いです。

ただし、Y軸だけは少し違います。

Y軸は「責任の重さ」なので、高ければ高いほど良いわけではありません。
むしろ高すぎる場合は、リスクとして見なければいけません。

つまり理想形は、

  • 社会的需要がある

  • 自分のやる気もある

  • 対象者も多い

  • 相手に資金力がある

  • 粗利も残る

  • 競争環境も悪くない

  • 参入障壁も作れる

  • でも責任は管理できる範囲に収まっている

という形です。

逆に危ないのは、

  • 社会的需要はある

  • 自分もやりたい

  • でも責任が重い

  • なのに相手に資金力がない

  • 粗利も残りにくい

という形です。

これは、いわゆる「やりがいはあるけど、事業として苦しくなる形」だと思っています。

なぜこのツールを作ったのか

自分が今考えている事業に、CiSというものがあります。

CiSは、簡単に言うと、

電話に出られなかった時の内容を、LINEの画面で見られるようにするシステム

です。

 

営業時間内の忙しい時、営業時間外、休日、運転中など、電話に出られないタイミングはあります。

その電話がどんな要件だったのか分からない。
でも、もしかしたら仕事につながる問い合わせだったかもしれない。

そういう「電話の取りこぼし」を減らしたいと思って作り始めました。

 

最初は、ただ仕組みを作れば始められると思っていました。

でも実際に進めてみると、個人情報、録音、AI処理、外部サービス連携、電気通信事業法の確認など、思った以上に責任が重いことが分かってきました。

そこで、感覚だけで進めるのは危ないと思い、事業を立体的に見るために8軸で整理することにしました。

CiSを8軸で診断してみた

現時点でのCiSを、自分なりに点数化するとこうなります。

| 軸 | 点数 | 状態 |
|---|---:|---|
| S軸 | 6 | AI電話受付自体は競争があるが、地域密着・取りこぼし防止に絞れば余地がある |
| T軸 | 6 | 小規模事業者は多いが、本当に払える対象は絞られる |
| U軸 | 4 | 小規模事業者中心だと資金力は弱め |
| V軸 | 4 | 資格独占ではないので、地域性や導入支援で壁を作る必要がある |
| W軸 | 8 | 人手不足、電話対応、取りこぼし防止の需要はある |
| X軸 | 9 | 自分の関心と熱量は高い |
| Y軸 | 8 | 個人情報、録音、AI処理、外部送信など責任が重い |
| Z軸 | 6 | 技術的には粗利を出せるが、サポートや導入工数で削られる可能性がある |

この結果を見ると、CiSは綺麗な形ではありません。

強いのは、

  • W軸:社会的需要

  • X軸:やる気

  • S軸:地域特化にした場合の余地

です。

一方で、弱いのは、

  • U軸:ターゲット層の資金力

  • V軸:参入障壁

  • Z軸:粗利率の安定性

です。

そして一番大きく突き出ている危険軸が、

  • Y軸:責任の重さ

です。

診断して分かったこと

CiSは、社会的には必要性があると思っています。
自分自身も、かなりやりたい気持ちがあります。

ただし、問題はここです。

責任が重いわりに、払えるターゲットを間違えると事業として苦しくなる。

ここが一番の課題です。

つまり、CiSは誰にでも安く売るような商品ではないと思いました。

電話1本の価値が高い業種に絞る必要があります。

たとえば、

  • 水道設備

  • 害虫・害獣駆除

  • 給湯器・ボイラー

  • 不動産管理周辺

  • 除雪・排雪

  • 高単価修理業

こういった、1件の問い合わせが売上に直結しやすい業種です。

「電話に出られなかったことがある」だけでは弱いです。

「電話に出られなかったことで、大きな仕事を逃したかもしれない」と感じる業種でないと、CiSの価値は伝わりにくいと思っています。

CiSで貫くべきこと

診断してみて、CiSで貫くべきことも見えてきました。

それは、AIを前面に出すことではありません。

本質はもっとシンプルです。

電話に出られなかった時に、その内容を後から見られるようにすること。

これだけです。

AI電話代行をしたいわけではありません。
AIが勝手に予約確定や契約判断をするものでもありません。

出られなかった電話の内容を最低限残して、事業者本人が折り返せるようにする。

それ以上でも、それ以下でもありません。

だから、今後の説明では「AI」よりも、

  • 電話の取りこぼし

  • 要件が分からないモヤモヤ

  • LINEで内容を見られる

  • 折り返しのきっかけを残す

という部分を大事にしたいと思っています。

このツールは、事業を諦めるためのものではない

8軸診断ツールは、事業を否定するためのものではありません。

むしろ逆です。

やりたい事業を、どうすれば成立しやすくなるのかを見るためのものです。

CiSの場合で言えば、

  • U軸を伸ばすために、資金力のある業種に絞る

  • Z軸を伸ばすために、手作業やサポート範囲を減らす

  • V軸を伸ばすために、地域特化や導入支援で差別化する

  • Y軸を下げるために、契約、個人情報、録音、責任範囲を明確にする

という改善方針が見えました。

つまり、漠然と「不安だ」と思うのではなく、

どこが不安なのか。
どこを直せば事業として良くなるのか。

を見える化するためのツールです。

まとめ

事業は、やる気だけでも進められません。
でも、数字だけでも進められません。

やりたい気持ちと、現実的なリスクの両方を見る必要があります。

今回作った8軸事業診断ツールは、自分にとってそのための道具です。

CiSは、まだ完成された事業ではありません。
むしろ、診断してみると課題も多いです。

特に、責任の重さと、ターゲットの資金力はしっかり見なければいけません。

それでも、自分の中では、

電話に出られなかったことで、仕事のチャンスを逃すのはもったいない

という問題意識は消えていません。

だから、今はこの事業をいきなり大きく売るのではなく、正式提供に向けて準備を進めながら、必要としてくれる事業者さんを探していこうと思っています。

この8軸事業診断ツールも、今後さらに使いやすくしていきたいです。

事業を始めようとしている人が、勢いだけでもなく、不安だけでもなく、自分の事業の形を見ながら判断できるようなものにできればと思っています。

以下のURLに本サービスのホームページがあります。

Key Solution Support | 地域事業者の課題を解決する

以下のURLにこの8軸事業診断ツールを試せます。気軽にゲーム感覚で使ってみてください!

8軸事業診断ツール | KeySolutionSupport