「5年生存率87%」と「合格率90%」 | 4年目看護師のアタマとココロ

「5年生存率87%」と「合格率90%」

「87%」というドラマをやっているそうです。
私は見ていないのですが。。。

5年生存率87%とは、
乳ガンを発見された主人公が医者から言われた言葉です。
「乳ガンです。
 だけど、初期で見つかったから手術をすれば5年生存率は87%。
 早くみつかってよかったですね。」と。

ガンになった場所や見つかった時の状態によって
その後の経過は大きく変わってくる。
乳がんは早期発見が可能で、比較的治癒率が高い。
「もう手遅れで治療のしようが無いから余命は○ヶ月」
というのに比べたら、
「5年生存率87%」というのは良いのかもしれない。

でも、当事者にとってはそういう問題じゃない。
ドラマの主人公はこう言いました。
「87%っていったって、残りの13%は死ぬんでしょ。
 全然よくない。」

患者のこの切実さを医療者は忘れてはいけないと思う。
毎日毎日様々な病気をもつたくさんの人の中にいたら、
私も忘れてしまうのではないかと不安になる。

人は誰しも明日生きている保障なんてないわけだけど、
多くの人は多くの場合、そんなことを忘れて生活をしている。
でも5年生存率は○○%なんて言われたら、
自分の死というものをリアルに感じざるをえないだろう。
その心理的な苦しさは計り知れない。

全体の確率がどんなに高くても、
少ない方に自分が入ったらと考えるのは自然なことである。
どんなに確率が低くても、
それに当たってしまえばそんな確率なんて何の意味も持たなくなる。

今やっている国試のこととダブらせて考えることで
私はこの生存率87%という数字をものすごく実感することができました。

国試の合格率も90%くらいである。
合格を信じて日々勉強しているし、
受験後も合格発表までそれを信じつづけるだろう。
でも、落ちない保障なんてどこにもない。

この合格率90%の試験のために
毎日、ふと不安になったり怯えたりしている。
表向きには「大丈夫だよ」と言っていても、
毎年必ず何人かが落ちているこの試験に絶対という保障はどこにもない。
実際に試験を受けて手ごたえが良かったとしても、
何かの拍子でということは十分にありえることなのだ。

ガン再発の恐怖は、
例え5年間生きられたとしても決してゼロになることはない。
ずっとずっと不安につきまとわれ続ける。
一方で国試は泣いても笑っても3月29日の結果を見ればおしまいで、
この精神的プレッシャーからも完全に解放される。

まだまだ甘っちょろいですね。
でも人生に確率を突きつけられた時の感覚は
忘れないようにしていきたいです。

保健師国試まであと13日。
看護師国試まであと16日。