淋しい色 s-no.11 | aioso**

淋しい色 s-no.11



始めはオーロラをまとった鈍色だった

何度も人の手に渡り、その度に手放され
今は光沢を身にまとっている
光沢といっても、それは人の手垢が
光を反射しているに過ぎない



淋しい色だ



教室の隅で歪んだ体の中に、火消し用の砂利を抱きかかえた
ブリキバケツ



でも
埃にまみれながらも
冬の陽光にやわらかく照らさると
やっとかすかにいつかのオーロラを見せた