ある日、僕は校舎の5階の縁に座っていた。


僕は死のうとしていた。



あと数センチ動けば、僕のくだらない人生は幕を閉じる。


楽しかったことなんかない、辛くて惨めな人生。

あと数秒でそれも終わる。



さあ、逝こう。



その時、ふと思った。


僕が死んだら周りの人間はどうなる?


悲しむものはいない。

清々したと言われるに違いない。


そう思ったら、急に怒りや憎しみがこみ上げてきた。



死んでまで惨めな思いをするものか。

最後にせめてささやかな復讐を。



あいつらがもっとも嫌うこと


-それは僕があいつらより上に立つこと。




あいつらよりも上に立つにはどうすればいい?


僕のどこを生かせば上に立てる?


数秒考え、浮かんだ答えは、




そうだ-東大に行こう。

笑いながらあいつらの目の前で、あの赤門をくぐってやるのだ。




僕は窓の縁に腰掛けてそう決意した。



歪んだ理由でも合格すれば勝ち。

まじめな理由でも不合格なら負け。




戦う方法は勉強のみ。

なんとフェアな試合だろう!




散々陰湿なことをされた仕返しに、フェアな方法で勝ってみせる。



あと一年半。

僕は勝ってみせる。