以前から愛聴していた、ミシャ・エルマンの「故郷の調べ」というアルバム。80歳を前にした往年の名手が自らのルーツである哀切極まりないユダヤの名旋律の数々を謳い上げています。
なかでも私のお気に入りがエルマン自身の編曲によるヘブライの伝統的な民謡「エイリ、エイリ」。詩は旧約聖書のダビデの詩篇から「わが神、わが神、どうして私をお見捨てになったのですか」の部分。先般楽譜を入手し、5月の演奏会で初めて演奏いたしました。
日本人である自分がこのような曲を弾くことには不安があったのですが、評判はまずまずで、曲の素晴らしさはなんとか伝わったようで一安心でした。これからも機会があればまた弾きたいと思っています。
それにしても自分で弾いてみるとよくわかるのですが、76歳のエルマンのこの演奏の素晴らしさは大変なものだと実感します。エルマントーンと呼ばれた、独特の恰幅のよい音も痩せていません。
http://www.youtube.com/watch?v=9n6m1CQmIpk
次回は、遊夢音で6/21(土)にまた演奏させていただく予定でおります。お運びくださり、お聴きいただけたら幸甚です。
sumida
