先日、熱狂の渦のなかに終了しました・・・【花のお茶会】のご様子を、レポートします。
※こちらの会報誌限定イベントとして、日曜のうららかな午後、原宿のレストランで開催しました。
会場を花づくしにし、ドレスコードもお花(ファッションのどこかに取り入れてくださいね♡)という趣向で、出版社の学研さんともども、初の試みでした。
お花づくしといっても、都会で買うお花は高くて・・・タペストリーの絵柄の力を借りました。岩手県の萬美術館さんが、この夏、展示用に作ってくださっていたもの、助かった~^^
さて・・
お花のドレスコードなんてうまくいくのでしょうか。固唾を飲んでまっていたら、
岐阜から名古屋から、広島から、遠くは北海道から駆け付けた、参加者のすべてが、「花なんてふだんは苦手です…」なんて言いながら、
髪や、胸や、靴や、耳や、手首や、指に、花をつけて来てくださって、
しかも、持ち寄ってくださった花束、お土産、手紙などが、何よりも大きな会場の花になりまして🌸
なんでしたか・・・日本人の美学として、花見ごろには桜が主役であるから桜柄の着物はあえて控えめにしましょう、というような趣向がありますが、
いわばこの会場の「花」も、参加者さんそのもの なのでした。
先生や我らスタッフが、はからずしも、大輪の花をいただいてしまった体で。
いつもながらシャイすぎて、「お茶会でお話なんてできるかしら うー うー」と、
直前まで緊張ストレス性の炎症に悩まされたちかこ先生も、いざとなるとサービス魂全開、
ひとりひとりに違う絵柄で描いたチッチの幸せカードを手渡ししました。
がんばってお花をつけてきてくれた皆さんの中から、
気合ある方を選ばせていただいた「ベスト・フラワードレッサー」賞の授賞や、
描きおろしたてほやほやの、「なま原画争奪じゃんけん大会」などで、
会場の気温はどんどん上昇し、熱くて目がまわりそうな一同でした。
原画当たっちゃったー!!!!
いざとなると肝が据わったちかこ先生
◆
改めて、髪に、胸に、靴に、耳に、手首に、指に、花をあしらった一人一人と、ちかこ先生との対話を逐一そばで聞いて、なんだか私は、長年の憑き物が取れたような気持ちになりました。
というのは、
今まで、とかく【ちい恋】の世界観を、50~60代ファンだけでなく、
「若い人に伝えたい!継承したい! せねば!」と強く思ってきたんですよね。
「ちい恋が、全世界に広まれば、戦争のひとつも止められるのに」。
そんなファンの声があればなるほどそうかもと思って、みょうな正義感でイキってみたり。
若い人に伝えるためには、イマ風のデザイン・戦略のプロダクツでなくてはいけないと、
ブルーレーベル・ラインみたいなものをつくろうとも、していました。
が、
ひとつひとつ、皆さんそれぞれが「花」である・・そんな姿をまじまじ見るうちに、
「花は、時代とともに咲き終わる花で、いいんじゃないの?」 という気がしたんです。
散るなり、散って、時代の風に流されるがよし。
(といいつつ55年間も咲いている、強靱な野花ではありますが)
なぜなら、
ひとりひとりの、昔はオトメだった読者さんたちの、
今は灰色のまじった髪のなかに、乾いた肌の奥に、やわらいだ瞼の向こうに、ふくらんだ脛のうちに、ちいさな斑点のしたに、
私は確かに、みずみずしい乙女の、水分やにおいや、弾力や、黒いうるみや、赤い血や、上気や、瞬発力や、そういうものを感じたからです。
乙女たちはみずみずしい花のまま、ただ歳というヴィーグルに乗っているだけだと。
だから、スタッフのすることは、この今、花たる人々が、ほしい滋養をお届けするだけ。それが終われば、終わっていいんだと。
誰かが、ぽつんと言いました。
「この方たちは、今はこんなに元気でタフでらっしゃるけれど、昔は、クラスでもあまり目立たないような、地味めな乙女のグループだったんだろうな」。
そうかもしれません。
それは、物ごとの奥に、なかに、裏に、「花」を見いだすことができる人たちだから。
自分を「華」で飾り、それを他者の目で確認することが、あまり必要なかった人たちだからだと思います。
小さな恋のものがたり 復刻版1
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でも。まあ、
蛇足ですが、やっぱり、こんなイベントに集まれる方々は、
「年のわりに若くてお元気ですね」なんて言われそうなパワフルな方々ではある。
それはやっぱり、【小さな恋のものがたり】というタイムマシンに乗りつづけ、
オーバー・エイジングしつづけているからだとも、思うんです。
今風にいえば、カムナ・エイジングかな?
※「花」情報保護のため、お花の皆様にはモザイクをかけさせて戴いています♡