10月。ある市民団体の会に参加し、遅ればせながら、あの映画『モンサントの不自然な食べもの』を観ました。
続けてTPPについて、サルでもわかるお勉強会がありました。
…おサルの私、原発のあれこれに気をとられ、こっちの頭がややお留守でした。私たち国民には、原発のこと以上に、TPP内情が知らされないようになっているようですね。
◆
TPP講義をしてくれた、安田美絵さんという方が書いた本がとてもわかりやすいです。広くシェアを、との事ですので、おサル的感想をふくめ内容をご紹介します。図版引用もこちらの本からです。
サルでもわかるTPP: 入るな危険!「強欲企業やりたい放題協定」

¥1,260
◆
アメリカは経済大国だと思われているけれど、実は現在、約6人に1人(=4700万人)が、政府から食費援助(フードスタンプ)を受けているそうです。
びっくり。「国というくくり」で言えば、経済大国ではありませんね。
そして、自国の内需がひどいことになっているアメリカは、なりふり構わず他国から奪おうと手負いの獅子になっています。さて、いま狙いたい国はどこでしょう。
もちろん日本
国政が苦しいと言いつつ、一企業や個人の貯蓄ぶりは優等生で、いそいそと勤労し米国にご奉仕してくれる裕福な国ジパング。この日本をいよいよ財布がわりにする、トんでもないペテンのパートナーシップ条約(安田さん命名)が「TPP」という名で始まろうとしています。
そもそもTPPって何?
なぜ今それが進められているの?
◆
TPPの交渉は秘密裡に薦められ、交渉文書は協定発効後4年間は秘匿されることに決まりました。これは2011年末にニュージーランドのTPP領袖(ドン)によって明らかにされました。
何を、そんなに隠匿しなくてはいけないの?
国会議員でも現状ではTPPの内情がわかっていない方が多く「知らないからこそ参加しなくては!」と言う勇者がたくさんいらっしゃいます。
APECに出発する前日の国会で、野田首相はTPPの中のISD条項というとんでもない条項について「詳しく知らなかった」と、おっしゃったそうです。
(・・)
交渉の具体性について知ることができるのは、政府当局、または大企業のごく一部の幹部のみ。
「国民には秘密」なことを急いて進めようとするとはどういう腹か。すなわち内情が国民に知れると不都合だから。
TPP推進派の識者がたは「貿易自由化によるメリット」に論点をすり替えておられますが、それが20世紀までの前近代的な価値化であり、「貿易自由化」によって世界がどうなったか、私たちは市民レベルでもよく知っています。
コーヒー産地は先進国にズブズブに豆をもっていかれて、豊かになったでしょうか?
「TPP加入によりGDPが上がる」とも言うけれど、アメリカも日本もここ数十年、GDPは伸びつづけているのに、国民の暮らしはよくなったでしょうか?
国全体の経済と、一般国民の賃金が比例する時代は、もう終わったのではないか?
「グローバリズム」という概念は、もう欧州では「老害ボキャブラリ」です。
日本の大学生にとってもDOG3ワード(脱オジサン ワード)だそうです。
…ということでTPPに関する疑問点を、上記の本の項目順に、具体的に抽出してみます。
◆
「農業を守るために工業を犠牲にしてはいけない」?……これがTPP推進派のお念仏です。マスコミ報道により、TPP反対=農業を守ること/TPP賛成=工業輸出を守ること。と多くの人が勘違いしました。
しかし農業のGDP比は1.5%で、日本が輸出で稼ぐとする自動車や家電製品のGDP比は1.65%。あまり変わりません。それに対しサービス業はGDP比23%。
国内の内需で、国をまわしているのが日本なのです。TPP加盟によって工業輸出をのばさないと経済が大打撃を受ける、という論理は詭弁です。
◆
「日本はTPPでアジアの成長を取り込める」?……
アメリカがこう言って唆しているそうですが、中国、インド、韓国、どこもTPPに加盟するそぶりを見せていないようです。
TPP参加国のGDP比は、アメリカと日本だけで9割近く。つまり、多くの人が言うように、実質的には日米2国間ガチ協定。本質的には「日本人にアメリカのものを買わせようキャンペーン」です。

TPPに加盟すると、日本社会はどうなるか
●日本人のために作られた法律が機能しなくなる……
狂牛病の肉が入るのを防ぐため、日本では20ヶ月以下の牛しか輸入しないと決めていますが、アメリカ肉牛生産者業界は「日本のTPP参加条件として、この月齢制限をとっぱらえ」と要求しています。
「Downer cow」で検索していただくと衝撃を受けますが、あちらには、おかしな飼料を食べさせられて足腰の立たなくなった、ピー…な牛が溢れています。哀れな牛、もう自国では売れませんから、どうするかというと…→日本。

●医療費が高騰するキケン……
「株式会社にも病院を経営させろ」「クスリの値段を決める審議会にアメリカ人入れろ」「健康保険制をフリーダムにしろ」
と要求しているアメリカ。TPP加盟により、糖尿病、心臓病、ガンなど生活習慣病に関わる薬の価格操作が始まるのじゃないかと私は予想します。国民保健にも当然、干渉してくるでしょう
アメリカではごはんを食べられない人の率と同じ、約6人に1人が無保険加入者です。「自由競争」「自己責任」「個人主義」の結果が、そういう状況です。
友人の6人に1人がごはんと医療にありつけなくなったとき、私たちは「自己責任」だと言うのでしょうか。
●海外労働者があふれ、賃金が下がってみなプアになるキケン……
TPP加盟で「労働力の移動」も自由化する→低賃金で働く外国人の流入で賃金の相場が下がる→デフレが進んでさらに不景気になる→工業製品はもっと売れなくなる。工業も全体数値でみると衰退する可能性が高いのではないでしょうか
●地方経済が衰退するキケン……公共事業の入札制限もゆるくなり、外資企業がガンガン参入してくる。これまで制限によって守られてきた地元企業はどうなるか。東北復興も、外資と大手ゼネコンにもっていかれてしまうのでは。
★これがハイライト、日本人の貯金が海外へ流出するキケン
TPPに参加するとアメリカが言い出してから、交渉分野に急に追加されたのが「金融」「投資」。つまりそれが目玉らしい。
「ゆうちょ」や「かんぽ」は、日本国内で運用しなきゃいけない定めがありますが、彼等にはこれがジャマでしょうがない。規制を取っ払え、この金ウォール街に流せ、というのがTPPの大目的。とはたくさんの方が指摘することです。ヤクザですか。
★これもハイライト。日本の農家が、外資企業に蹂躙されるキケン!
TPPには「外国投資家が、投資先の国の政府を訴えることができる」=ISD条項というものがあります。
以下は1994年に結ばれた「北米自由貿易協定」ことNAFTAで実際に起こった例です。
アメリカ企業M社が、メキシコで産業廃棄物の処理を計画しました。しかし環境の悪化を心配する声が高まりました。そこで地元自治体が許可を取り消しました。まっとうですよね。利益より自国の環境をおもんぱかったと。
しかしM社は「損害!」とメキシコ政府を訴え、結局1670万ドルの賠償金を払わせたそうです。
「汚染について、予防原則は認めない。人体に影響が出た証拠もない」と同様の主張で、米企業はあちこちで勝訴しています。マフィアですか。
アメリカ⇔カナダで1989年にむすばれた「自由貿易協定」でも、米国投資家によって株が買い占められ、全体的な農業物輸出は3倍に伸びたものの、カナダ農家の収入は24%減になったそうです。
つまり一部マフィ…、もとい大投資家&大企業が儲かるのがTPPなのです。
……TPPの困った話はまだまだあります、放射能汚染以上に、子どもの未来はないのではないか?という「食」の問題です。(2につづけます)
続けてTPPについて、サルでもわかるお勉強会がありました。
…おサルの私、原発のあれこれに気をとられ、こっちの頭がややお留守でした。私たち国民には、原発のこと以上に、TPP内情が知らされないようになっているようですね。
◆
TPP講義をしてくれた、安田美絵さんという方が書いた本がとてもわかりやすいです。広くシェアを、との事ですので、おサル的感想をふくめ内容をご紹介します。図版引用もこちらの本からです。
サルでもわかるTPP: 入るな危険!「強欲企業やりたい放題協定」

¥1,260
◆
アメリカは経済大国だと思われているけれど、実は現在、約6人に1人(=4700万人)が、政府から食費援助(フードスタンプ)を受けているそうです。
びっくり。「国というくくり」で言えば、経済大国ではありませんね。
そして、自国の内需がひどいことになっているアメリカは、なりふり構わず他国から奪おうと手負いの獅子になっています。さて、いま狙いたい国はどこでしょう。
もちろん日本

国政が苦しいと言いつつ、一企業や個人の貯蓄ぶりは優等生で、いそいそと勤労し米国にご奉仕してくれる裕福な国ジパング。この日本をいよいよ財布がわりにする、トんでもないペテンのパートナーシップ条約(安田さん命名)が「TPP」という名で始まろうとしています。
そもそもTPPって何?
なぜ今それが進められているの?
◆
TPPの交渉は秘密裡に薦められ、交渉文書は協定発効後4年間は秘匿されることに決まりました。これは2011年末にニュージーランドのTPP領袖(ドン)によって明らかにされました。
何を、そんなに隠匿しなくてはいけないの?
国会議員でも現状ではTPPの内情がわかっていない方が多く「知らないからこそ参加しなくては!」と言う勇者がたくさんいらっしゃいます。
APECに出発する前日の国会で、野田首相はTPPの中のISD条項というとんでもない条項について「詳しく知らなかった」と、おっしゃったそうです。
(・・)
交渉の具体性について知ることができるのは、政府当局、または大企業のごく一部の幹部のみ。
「国民には秘密」なことを急いて進めようとするとはどういう腹か。すなわち内情が国民に知れると不都合だから。
TPP推進派の識者がたは「貿易自由化によるメリット」に論点をすり替えておられますが、それが20世紀までの前近代的な価値化であり、「貿易自由化」によって世界がどうなったか、私たちは市民レベルでもよく知っています。
コーヒー産地は先進国にズブズブに豆をもっていかれて、豊かになったでしょうか?
「TPP加入によりGDPが上がる」とも言うけれど、アメリカも日本もここ数十年、GDPは伸びつづけているのに、国民の暮らしはよくなったでしょうか?
国全体の経済と、一般国民の賃金が比例する時代は、もう終わったのではないか?
「グローバリズム」という概念は、もう欧州では「老害ボキャブラリ」です。
日本の大学生にとってもDOG3ワード(脱オジサン ワード)だそうです。
…ということでTPPに関する疑問点を、上記の本の項目順に、具体的に抽出してみます。
◆
「農業を守るために工業を犠牲にしてはいけない」?……これがTPP推進派のお念仏です。マスコミ報道により、TPP反対=農業を守ること/TPP賛成=工業輸出を守ること。と多くの人が勘違いしました。
しかし農業のGDP比は1.5%で、日本が輸出で稼ぐとする自動車や家電製品のGDP比は1.65%。あまり変わりません。それに対しサービス業はGDP比23%。
国内の内需で、国をまわしているのが日本なのです。TPP加盟によって工業輸出をのばさないと経済が大打撃を受ける、という論理は詭弁です。
◆
「日本はTPPでアジアの成長を取り込める」?……
アメリカがこう言って唆しているそうですが、中国、インド、韓国、どこもTPPに加盟するそぶりを見せていないようです。
TPP参加国のGDP比は、アメリカと日本だけで9割近く。つまり、多くの人が言うように、実質的には日米2国間ガチ協定。本質的には「日本人にアメリカのものを買わせようキャンペーン」です。

TPPに加盟すると、日本社会はどうなるか
●日本人のために作られた法律が機能しなくなる……
狂牛病の肉が入るのを防ぐため、日本では20ヶ月以下の牛しか輸入しないと決めていますが、アメリカ肉牛生産者業界は「日本のTPP参加条件として、この月齢制限をとっぱらえ」と要求しています。
「Downer cow」で検索していただくと衝撃を受けますが、あちらには、おかしな飼料を食べさせられて足腰の立たなくなった、ピー…な牛が溢れています。哀れな牛、もう自国では売れませんから、どうするかというと…→日本。

●医療費が高騰するキケン……
「株式会社にも病院を経営させろ」「クスリの値段を決める審議会にアメリカ人入れろ」「健康保険制をフリーダムにしろ」
と要求しているアメリカ。TPP加盟により、糖尿病、心臓病、ガンなど生活習慣病に関わる薬の価格操作が始まるのじゃないかと私は予想します。国民保健にも当然、干渉してくるでしょう
アメリカではごはんを食べられない人の率と同じ、約6人に1人が無保険加入者です。「自由競争」「自己責任」「個人主義」の結果が、そういう状況です。
友人の6人に1人がごはんと医療にありつけなくなったとき、私たちは「自己責任」だと言うのでしょうか。
●海外労働者があふれ、賃金が下がってみなプアになるキケン……
TPP加盟で「労働力の移動」も自由化する→低賃金で働く外国人の流入で賃金の相場が下がる→デフレが進んでさらに不景気になる→工業製品はもっと売れなくなる。工業も全体数値でみると衰退する可能性が高いのではないでしょうか
●地方経済が衰退するキケン……公共事業の入札制限もゆるくなり、外資企業がガンガン参入してくる。これまで制限によって守られてきた地元企業はどうなるか。東北復興も、外資と大手ゼネコンにもっていかれてしまうのでは。
★これがハイライト、日本人の貯金が海外へ流出するキケン
TPPに参加するとアメリカが言い出してから、交渉分野に急に追加されたのが「金融」「投資」。つまりそれが目玉らしい。
「ゆうちょ」や「かんぽ」は、日本国内で運用しなきゃいけない定めがありますが、彼等にはこれがジャマでしょうがない。規制を取っ払え、この金ウォール街に流せ、というのがTPPの大目的。とはたくさんの方が指摘することです。ヤクザですか。
★これもハイライト。日本の農家が、外資企業に蹂躙されるキケン!
TPPには「外国投資家が、投資先の国の政府を訴えることができる」=ISD条項というものがあります。
以下は1994年に結ばれた「北米自由貿易協定」ことNAFTAで実際に起こった例です。
アメリカ企業M社が、メキシコで産業廃棄物の処理を計画しました。しかし環境の悪化を心配する声が高まりました。そこで地元自治体が許可を取り消しました。まっとうですよね。利益より自国の環境をおもんぱかったと。
しかしM社は「損害!」とメキシコ政府を訴え、結局1670万ドルの賠償金を払わせたそうです。
「汚染について、予防原則は認めない。人体に影響が出た証拠もない」と同様の主張で、米企業はあちこちで勝訴しています。マフィアですか。
アメリカ⇔カナダで1989年にむすばれた「自由貿易協定」でも、米国投資家によって株が買い占められ、全体的な農業物輸出は3倍に伸びたものの、カナダ農家の収入は24%減になったそうです。
つまり一部マフィ…、もとい大投資家&大企業が儲かるのがTPPなのです。
……TPPの困った話はまだまだあります、放射能汚染以上に、子どもの未来はないのではないか?という「食」の問題です。(2につづけます)