初めてのタイロケの話なんだけど、本番の2ヶ月くらい前にロケハンで1週間行って本番で撮れないものを1部だけ先行で撮った時のこと。同行の東京から来たAD K氏と他数人プラス通訳兼ボディーガードでムエタイの賭け試合を撮影に行ったのね。10mくらいの金網に守られたリングで何試合もやっててさ当日予定の最後の5試合中の2分間が許可された撮影時間だということとガチだから1R10秒で終わるかもしれないこと、いつ撮るかの判断はまかせるっていうなんとも易しい条件と今日の稼ぎをつぎ込む客達の異様なトランス状態の中できっと1番クールだったに違いないね。だってさ「リング上のドラマティックな瞬間」とアポなしの「チャンピオンのいい感じの」2カットなんて「無理だろうよ」って口に出さないだけで全員が確信してただろうし、責任の所在も成否に関わらずはっきりしてたもんね。こんな時こそプロって孤独だなーなんて感傷にふけってる暇無く、プロを続ける資質がわかったりするよね「少しだけいい感じのバカ」ってこと。