吐龍の滝と満月のフラ
東京からはるばるやってきた友人を、吐龍の滝にご案内しました。
どこかのメディアに「パワースポット」として紹介されたらしく、最近は妙に人が多くなりました。
昨年の夏の週末には、駐車場には入れない車が大渋滞を引き起こし、清里高原走路から吐龍の滝駐車場までのわずかの距離になんと一時間以上もかかってしまったことがありました。
有名になって人が押し寄せるようになると、そこにあった良い「気」は薄れてしまい、ただの観光スポットに成り下がるのはよくある話ですが、ここの神様も最近、機嫌のいい時とそうでないときがはっきりしてきました。
昨年の夏には、不心得な引率者が連れてきた子供たちが沢に入り、急な増水で中洲に取り残されて大騒ぎになるなど、神様が愛想を尽かしても仕方がない、、、よね。
今日もたくさんの人が訪れていました。でも、神様の機嫌は悪くなかったような気がします。
水辺に近い岩に腰をおろして、じっと流れ落ちる水を見つめます。
白い水しぶきをあげながら、辺りに冷気を放ち、滝壺の水面を打つ水。
同じように見えて、常に変化し二つと同じ形を止めずに、滔々と流れる水。
岩に寝そべり、静かに目を閉じると、頭の中は滝の轟音で満たされて、余計な雑念は入る余地がありません。
頭の中に逆巻く水をじっと受け入れていると、滝の音の中にいるのに、不思議な静寂を感じます。
その透明な静寂にふと不安になって目を開けると、緑濃くなった紅葉のむこうに、夏空がのぞいていました。
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その東京の友人二人が、昨夜ログハウスのテラスで、「フラ」を披露してくれました。
フラはハワイの伝統芸能で、日本のハワイアンセンターでやってる、激しく腰を振って踊るフラダンスとはかなり違います。
ハワイアンソングにあわせて、ゆるゆると舞います。
歌を、踊り手は主に手の動きで表現します。というより、歌詞の言葉を忠実に手の動きで表していて、それはほとんど「手話」なのだそうです。
しなやかな動きは、指先にまで踊り手の気持ちが行き届いていて、何かを受け取ったり誰かに捧げたり、心の内面まで垣間見える優雅な動きに、圧倒されました。
素晴らしい踊りを見ながら、ふと夜の森を見上げると、木々の黒々とした枝が微かに揺れて、その向こうには煌々と満月が。
そうか、この舞は満月に捧げているんだ。
ハワイの人々も、ビーチでお月様にフラを捧げたんだろうか。
そんなふうに思えるのでした。
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あとで聞いたことですが、お二人はなんと日本チャンピオンで、日本代表としてハワイ島で開かれるコンテストに出場したのだとか。
う~ん、素晴らしいものを見せてもらいました。
ありがとうございました。
