カウンターバー計画その2
建て主のお父さんは工場の社長さんで、週一回の現場監理にいくたびに町のいろんな個性的なお店でごちそうになりました。
加須(かぞ)は通勤圏やベッドタウンとしては少し遠いけれど、企業の工場誘致が産業として重要な北関東のまちです。
市内で唯一仕出弁当の大量供給が可能な工場を自営する一方で、次世代への事業展開も考えていかねばなりません。
そんなわけで、話題は国道沿いの奥行きの深い遊閑地の活用方法。
高速のインターも近く、様々なチェーン店が展開しているなかで、イケてるお店ができないだろうか。
そこで建築からの提案ということで、敷地の奥行きを全部使った超長いカウンターの店(笑)
間口50メートル超で奥行3メートル!
芝生の上に50メートル続くデッキと庇と引き戸とベンチとカウンターと調理台と背面棚。
町のいろんな店が全部カウンターに並んでいて、境界が無い。
あるところでは店がラップしていたり、使う長さも日時によって変化する。
時々刻々と変化し続けて、全部入り口だから、いつでも、どこからでも出入りできる。
寿司、やきとり、串揚げ、フランス料理、エスニックからショットバー、スナック、スポーツバー。。。
以前から設計のテーマにしているキーワード「混ぜ方」を意識したユーモアなのですが、
五十嵐太郎さんの著作 「現代建築のパースペクティブ」光文社新書 でも引用していただいた、ちょっと笑えるコラムはこちら です。