「過去が未来を喰い漁る」と言うタイトルのカナダのドキュメンタリー番組があった。

数十年前にNHKが放送し、録画したはずだが見当たらない。

内容はこうだ。

 

女子高生が好きな曲をサンプリングして勝手にCDを作った。アメリカの著作権協会が彼女に数億ドルの支払いを命じた事に絶望する彼女のインタビュー。

 

幼稚園児がプールの壁に描いたミッキーマウスの絵を著作権協会の委員達が消している。

委員に叱られる経営者のそばで園児が泣いている。

 

著作権とは、最初は作者の死後14年だった。ウォルトディズニーの死後その著作が切れる事を恐れた議員の提案で50年に延ばされ、70年に、90年に、今では100年を超える。

ミッキーマウス法と呼ばれる所以だ。

著作権法違反に懸かる宰領もまちまちで、裁判では平気で天文学的な数字を出す。

著作に関わる世界のトップ「CISAC」には平均的な国の国家予算の数倍の収益があり個々の作者に渡るのは8パーセントにすぎない。

 

ミッキーマウスはオリジナルだが、白雪姫やフランケンシュタインまでディスニーが著作を主張するのは間違いである事。

これを認めれば真の作者より主張する者の方が権利を手に入れ、利益を享受する事となり、「そのうち鼻歌まで著作が懸かる」の比喩が洒落にならなくなるだろう。

 

ベートーベンやシューベルト、語り継がれた物語や作者不詳のフォークソングなど、先代の残した物をアレンジして現代に生まれ変わらせる事が文化の伝承だった。

今まで多くの人々がそうしてきた。

現在から過去の事象の全てに著作権を掛け使用をを禁止し、犯罪とするなら、これから新たな文化は生まれないだろう

「過去が未来を喰い漁る」と結ばれる。

 

この番組そのものが著作の問題で再放送出来ないらしく笑ってしまうが

「作者や文化を守る為」などと言いながら、とどのつまりは「お金」なのである。

 

この番組でポールマッカートニーのセリフが印象的だった。

「ボクがOKしても駄目らしいよ」

 

作者不詳で私の好きな曲 

ボビーコールドウェル 「風のシルエット」