スタジオTO2ブログ
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コンクール受 けるときの注意点

コンクールの新シーズンがやってきました。

私はチャレンジすることは賛成です。しかしせっかくチャレンジするのですから注意点を守って賞をいただくだけでなく実りのあるものにしましょう。

先ずコンクール必勝法のようなものはたしかにありますね。

でも賞をもらう事にあまりに固執しすぎると思わぬ損失が・・・

ずらりと並んで同じような曲、又は同じ曲を何人も弾くわけですから上手く弾くとかの問題だけでなく、どのような弾き方が上手く聞こえるか、も重要なんです。

私は何十年も様々なコンクールで審査し、又生徒さんを数えきれないほどチャレンジさせて又入賞させてきましたので昔より傾向が読めるようになった気がします。

先ず大勢の中で良く聞こえるのは音の立ち上がりがいい事。これはほとんどのコンクールについて言えるかも知れません。(ただしフランスのあるコンクールなどではこれを耳が痛いと嫌うので「ほとんど」と言わせてください。)

疲れてきた審査員の耳に良く届くのはこれが必要です。

それからテンポも遅すぎですと損な場合もあります。

流れ、特に前に向かって流れて行く演奏は好感を持たれます。

 

現在は生徒さんに教える仕事とアフターコンクールケアー、即ちコンクールに受かった人たちをどのように世に出して行くか!(もちろん国際的な視野で)の企画にも力を入れていますので上手なお子さんが増える中、これを気を付けてはいかがかな?と思う点が出てきています。

先ず曲をたくさんこなせる人が少ない点です。つい課題曲を中心に熱を入れるため、どうしても一曲(あるいは数曲)豪華主義になってしまうためです。一年間こればかり弾いていたという人もいます。私自身いい点を取らせようと、どうしてもそうなってしまうので自らの反省点でもあります。新しい曲をどんどん作る隙間を持っているようにしましょう。

又時間制限のため曲のカットにも問題があります。終わりまでの練習があまり行われない事。これは曲の最後にアーティストの言いたい事の結論が表される重要な点なのです。そこを弾かずに過ごす癖がつくと自分の結論を言わなくなってしまいます。演説会のような面もあるのでお客さんを引き付けなくてはならないのです。それから空気を読む、即興性を出すことも余り上手でない子供が多いです。これはデビューしたら必ず必要になります。

ではどうしたらいいの❓!! 悲しい

私はこう提案します。

同じ曲をコンクール以外の所、お客様の前で何回も弾く事、そしてお客様の反応を伝えてもらう機会も作りましょう。

昔モスクワ中央音楽院の主任教授タマル先生と親しくしていた時彼女はお客様の前で課題曲を10回以上演奏させ、使い分けを実にうまく教育に取り入れているという話をされていました。

コンクールに受かったら、さあルンルンお客様の前で弾きましょう音符。忘れないでください、コンクールに受かったことがないアーティストもけっこういるという事を!!

素晴らしいアーティストが産まれるのを期待しています。

 

スタジオTO2音楽院では成績を上げるためのみならず心に残る演奏を考える会を行っています。

お気軽に覗いてみて下さい。

ご質問はホームページ問い合わせページでどうぞ。

 

 

 

バッハ無伴奏ヴァイオリンパルティータ1番YouTube

バッハ無伴奏ヴァイオリンパルティータ1番アルマンド・ドゥーブルをアップしました。
美しい画像と解説もお楽しみください。

ヨーロッパのコンサート楽しみ方

ドイツ中心に暮らしてもうすぐ6年になります。
最近は友達も仕事仲間も増えヨーロッパの習慣に違和感を覚えなくなりました。
コンサートに行くのもヨーロッパで行くことが大半です。料金もかなり安いことが多いのと、多様な形のコンサートがあるので今の私にフィットしたコンサートが選べるということもあります。
それからもう一つ、友達と、あるいはグループで行くことも多いです。
開演より1時間位早くに集まってエントランスで一杯飲んだりおしゃべりしたりして開演のベルが鳴ると「さあ聞こうか」と会場内に入ることも多いです。
又コンサート後にそのまま家やホテルに帰ることは稀です。大体レストランとかカフェとかに予約を入れておいてそこで友達とおしゃべりをするのが楽しいんです。レストランやカフェの閉店時間が遅いと言うこともあります。写真はザルツブルグの川淵に並んだカフェ、高級店やマックもあります。もう一つはザルツブルグ最古のレストラン。祝祭劇場のすぐ横にあり、有名な指揮者や歌手、ウィーンフィルの連中もよく行きます。
コンサートにパーティが付いているものもあり、演奏者と一緒に美味しいものを食べる、なんて言うのも結構あります。
フと考えるとアフターコンサートタイムって欲しいですよね。
人によっては音楽は美味しい食事の前菜だ、と言う人さえいます。
音楽家としてはムッときますが言えないこともないかな?
どっちも満喫できるコンサートを日本で企画してみようかな、と娘のアンジュ玉藻と考えています。
仲間増えたら楽しいですね。
コロナ治ったらすぐ実行します。






いらして下さいね。

桑原志織さんブゾニーコンクールで2位入賞

スタジオTO2音楽院で幼少より学び芸術大学付属高校を経て同大学を首席で卒業し、昨年よりベルリン留学中の桑原志織さんがこの度イタリアで開かれたブゾニーコンクールで2位に入賞しました。

同時にブゾニーの曲を一番上手く弾いた人に贈られる「ブゾニー賞」も得ることが出来ました。

以前から得意としていたバッハシャコンヌのブゾニー編曲版を演奏したのですが、見事な出来だったと思います。

私も数回聞かせていただいたことがありますが、会を重ねるごとに解釈が深くなり、磨き上げられて行かれたようです。入賞のお知らせをいただいたときは私自身にも喜びがこみ上げて来て、TO2の後輩たちも先輩の快挙に喜びと憧れを抱いたようです。

ドイツでこの先もじっくりと学び、素晴らしい活動をして下さい。

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ジュニアトップクラスの講習会

夏休み真っ盛りの中ドイツのフランクフルト郊外で最高級のピアノ講習会が行われています。

スタジオTO2音楽院Sクラス在籍の吉田和ちゃんがその講習に参加しています。

各国からビデオ審査で選ばれた優秀な少年少女が合宿して名教授らの指導を受けるものでかなり厳しい毎日のスケジュールのよう。

この講習の特徴はレッスンを受けた曲をコンサートで何回も弾けること。

日本人の小川典子氏も教授として参加している。

主催のウタ先生はとても優雅なピアニスト。

9月には私もフランクフルトでお会いして天才児たちをどう育てて行くか相談をしよう、という約束になっている。

競争のみがチャンスではないと私は思う。

コンクールの後の育む場も私は作って行くつもり

いや、コンクールの前にもその場はぜひなくてはいけない。

これから人々の心に響く素晴らしい若いピアニストを聴衆の力を借りながら、又世界の名プロフェッサーの力を借りながら育てて行こうと思う。

TO2の顧問でもあるヴァイオリニストの斎藤アンジュ玉藻もヨーロッパでの仕事仲間らの力も借り、若手育成に協力してくれている。

ちなみに今回ジュニア部門参加日本人は和ちゃんを含め3人。

皆学生音コン1位、ピティナ金賞など実力ある少年少女だ。

 

ヨーロッパと日本、何が違う?

ドイツに住所を置いて5年が経ちました。

最も私は年に4~5回日本に帰っていますし、一年の内数か月を日本で過ごしたこともあります。

日本に帰ってよく聞かれることは「ヨーロッパと日本何が違いますか?」です。

私の周辺には音楽好きな方、ピアノの先生、ピアノやヴァイオリンを子供さんが習っている人(私の音楽教室を含む)がとても多いので音楽の演奏について答えることが多いです。

 

はっきり言って今の時代、ヨーロッパと日本ほとんど変わりません。

名教授はヨーロッパにそんなに何百人もいるわけではないのですが、その大半は日本にも呼ばれて教えてますし、又日本から習いに来ている子供がここ数年ものすごい数に増えているのです。それにユーチューブでショパンコンクールはじめエリザベート、ついこの間の仙台国際、クライバーンコンクールジュニア、ウィニアフスキーコンクール、ワイマールジュニアの模様がどんどんアップされていますのでドイツのだれだれ先生はこんな弾き方、○○コンクール何位の何ちゃんは前回××コンクール何位で誰先生の門下だなどと私よりも知っているお母さん方がいる位。

同じだ同じだと言い張る私にヴァイオリニストのアンジュ玉藻が突っ込みをした。「あえて言えば音の広がり方かなあ」

こちらで開かれるコンクールにはしばしば足を運んで一緒に聞きにいっている。

彼女は最近は国際コンクールの審査員まではじめ、時にはピアノの点数までつけている。

言われてみると音質はきれいな日本人、と思うが音が登って行ったあと抜けるような広がりがもう少し、という人が結構いるかもしれない。もちろん全員ではないし西洋人だってトリフォノフみたいな人なんかめったといるもんじゃあない。

日本では天井が低い所で弾いたり、ピアノのふたを閉めざるを得ない状況で練習することが多いのでそこに耳が行かないという点があるのかなあ。

たしかにヨーロッパは天井がメチャ高いし、我が家の天井も吹き抜けもあるのではるかに高い。そこへもってきてヨーロッパのコンクールの会場は音響抜群(すぎるくらいのもある)それに加え湿度が通年とても低いのでなり過ぎと思えることもある位。

  ★対策ですか?

天井の高い所できんちょうしないで弾く機会をもってはいかがでしょう。

いいホールでは皆様よく弾かれているのですが、コンクールの時とか発表会の時で緊張しているじゃあないですか、そうすると高い所で自分の音がどうなっているか、なんて聞こうと思ったってなかなか聞いていられないですよね。

ですからひと月1回でも広い所をかりて遊び弾きしてみるといいと思うんですよ。

「あんな音聞こえた!」とその部分に工夫が生まれるかもしれませんね。

でもドイツの子がみんな広がりのある音というわけでは決してないですよ。

時々音の伸びる子がいる程度と思います。

あとピアノのメーカー数が少ないこともあるかも知れないです。

ヤマハ大半でスタンウェイ時々っていう感じですよね。

どちらも間違いなくいいピアノと思います。

ランクだけでなく、多種のピアノを弾く機会が多いヨーロッパの子は多彩な音に触れる分立体的に音が分かるかもしれないです。

最近ではベヒシュタイン、ファツィオリなど昔耳にしなかった楽器が上陸しています。

貸しホールに於いてあるところもありますのでネットで検索して遊んできてはいかがですか。

 

ピアノティーチャーの会 F1 にチャレンジ?!

渋谷ホール&スタジオに入ったファツィオリがどんな楽器かピアノティーチャーの会の仲間が見学試弾に行きました。

最初さわった時はとても弾きにくそうで、これじゃ名器といえる音ではない、という音が出てしまい、皆首をひねったり不思議そうに弾きなおしてみたり、中にはため息をつく瞬間も・・・

そうなのです。このファツィオリ、ピアノのフェラーリと言われるだけあって操縦が難しいのです

F1の車をいきなり運転したらだれでも面食らうでしょう。それで環七通りを走るのは無謀、そんな感じです。

でも数分弾いているうちに少し手ごたえありかな・・・  という感じでした。

今日幸運だったのはこのスタジオにあるほかのメーカーのピアノ スタンウェイ・ベーゼンドルファー・ベヒシュタイン・ヤマハ と5種類のピアノが試弾できたことです。

こんな経験をできるなんてそんなにあるものではありません。

他の4社のピアノはしばしば弾いている機種のためなかなかいい音が出せました。

皆のめりこんで各社のピアノを弾いていました。

秋にはこのグループでコンサートをしようということになっているのですが、さてファツィオリを使うか、ということになると考え込んでしまいました。

しかし時折うまくはまると出てくる上品にしてきらびやか、そして深く語る音を知ってしまった彼女らは「よし弾き方を極めよう!」ということになり、ここで練習したり私のレッスン会を行ったり、何とか弾きこなしてコンサートに臨もう、ということになりました。

コンサートは10月27日夜、さてどうピアノを操って表現できるか今から楽しみです。

弾きたい曲も続々と出てきて、夢も膨らみます。

楽器の魅力ってすごいですね。

帰りにイタリアンレストランで決起集会をしました。

みなさんご期待ください、よろしければコンサートにお出で下さい。コンサート終了後ワインと共に語る会をいたします。ご批評いただけましたら幸いでございます。

秋まで研究してファツィオリの音、引き出して見せます!

会場でお待ち致します。

 

ピアノのフェラーリ“ファツィオリ”でレッスン

東京の渋谷にすごい楽器がやってきました。

その名は“ファツィオリ” 

あまり聞いたことのない方も多いかもしれませんが、ベネツィアの近くでごくわずかな台数を手作りで丁寧に作る世界の最高級品。

そのピアノが渋谷の渋谷ホール&スタジオ https://www.shibuyahall.com/

にやってきたのです。

ヨーロッパでは時々見かける楽器ですが、日本ではまだあまり知られていないようです。ピアノのフェラーリと呼ぶ人もいます。

イタリアらしい華やかな音、つややかで深みがあり、そして品位があるのが特徴です。

ただこの楽器、鳴らすのがすごく難しいんです。ヴァイオリンのストラデヴァリウスもそうですね。

この楽器が操れたら一流と言えると思います。

スタジオTO2ではSコースの生徒にこの楽器でのレッスンを始めました。

最初は一昨年ドイツで行われたルビンシュタインコンクールジュニアで2位に輝いた松下智香ちゃん(中3)

コンクールの時も見事にメフィストワルツを決めて審査員全員に褒められたのですがその時の1位がすごかった。14歳のサーシャ君、ロシアの名門キーシンも通ったグネーシン音楽院の生徒。

最初の1音から立ち上がりが違い、透き通った美しい音で見事な色彩感を出しペトリュシカを弾きこなした。

智ちゃんもはっきり敗北を感じた。「今度どこかであったら許さん」と思い必死に勉強を重ねています。

大きなコンクールで上位の人は先ず一音弾いて素性が分かる感じがします。

ロシアでは才能のある子には素晴らしい楽器やホールを提供して勉強させます。

このファツィオリを弾きこなせたらどの国のどんなピアノでも音色豊富にきらびやかな音で弾けるだろうと思います。

とかく日本人は上手いけれど音の余韻が美しくない人が多い、そして弦楽器と溶け合う音が出せない、との評をよく耳にしますが、こういう楽器で練習できれば巨匠が生まれてくるかもしれませんね。

ただ本当に操りが難しく、数年前ライプツィヒのお城で行われたファツィオリを使ったコンサートで、娘のアンジュ玉藻のヴァイオリンとデュオをしてくれたピアニストの見事なファツィオリサウンドに聞きほれて、音の出し方を教えてもらったのですが、なんとタッチの直後に第二間接辺りにビブラートのようなものをつけるそうです。

これを使うとアンジュの弾くストラデヴァリウスと見事に溶けて行くのです。

至福の時ですね。その日のコンサートはイタリアンの楽器の共演でした。

近々この渋谷ホールでイタリアンデュオを開催します。

ぜひいらして下さい。

 

 

 

 

 

 

松下舞さんベーテン受賞者コンサートで好演

3月27日横浜みなとみらいホールで行われたベーテンコンクール受賞者記念演奏会スタジオTO2音楽院Sコース在籍の松下舞さん(19歳)が出演し大好評でした。

演奏したのはショパン:バラード第1番

小学生の時に中国で演奏する機会があり、その後外国人教授、講習会でも何度も勉強の機会のあった曲です。

ずっときびしく熱心に見守ってきたまりあ先生もこの日は格別の笑顔。

今後は大きな国際コンクールにチャレンジしたり、演奏活動にも力を入れて行きたいそうです。

 

  音符 皆様松下舞さんを応援して下さいね 音符

 

 

幅の広い勉強 幅の広い才能開発

スタジオTO2音楽院で学ぶ小口すみれちゃん(小学校3年生)が

児童作曲コンクールで入賞しましたワーイ

ピアノ演奏もとても上手なすみれちゃんですが、練習中にもどんどん自分の世界に入って行くのが好きなお子さんで、自分の好きな発想を膨らませて行くのが得意なようです。

少し和声の勉強を兼ねて作曲を進めてみたら面白い曲想が出てくる出てくる・・・

子供の内面って想像もつかないようなものが眠っていることがあるんです。

ヨーロッパの演奏家は大半が作曲編曲ができます。

日本ではついついソロ演奏の練習で忙しく、弾く事だけになってしまいがちです。

でも内面に激しいものを持つお子さんはさっさと練習して曲をマスターするのが遅いようについ思われがちです。

大きな才能を見出すのも教師の務め、様々な花が開く様子を見るとき、大きな喜びに包まれます。音符

 

 

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