父はアルツハイマーの症状があり

実家倉敷の老健にお世話になっています。

 

部屋から家族全員にあてた手紙と遺書のようなものを見つけて

何度も読みました。

2月に会いに行ったとき、長野在住の従兄の写真を見せたら

眼が輝き、

「高遠の桜は見たことあるか?」

と言いました。

「私が運転できたら連れて行ってあげられるのに…」

と言ったら

「兄さんにたのめば連れて行ってくれる。兄さんは車の運転が上手だ。

お母さんにもそう言っておいてくれ。

それで、向こうに言ったら、まあくん(従兄)にもあいさつに行こう。」

そして地図を描いたのです。

 

 

父の脳のあらゆる野に伝達が拡がっていき、機能していくのが見えるようでした。

 

今までどんな旅行を計画しても、企画しても、誘っても

かたくなに行かないと言っていた父が

自分から、家族皆で行こう。といったのです。

 
嬉しくて涙が出ました。
絶対実現したくて、奔走しました。
まずは、担当医師に直訴して、外出許可をとること、旅程を調べて、
専門家に相談してリスクマネージメント事項を整理して何を準備しなければならないかを調べました
何より、家族全員が同意しなければなりません。
往復14時間の旅、宿泊は身体への負担が大きすぎると医師に言われ
家族と相談した結果、県内なら…ということで
全員のスケジュールや休みを合わせて
やっと実現の運びになりました。
 
しかし予想外の早い開花で、
兄と私は休みをむりやりつくって一週間予定を早めて、
とにかく行こうと!!
 
お天気も味方してくれて、やっと実現できると思ったのです。
 
父は
 
行かない
 
と言いました。
 
何か足りなかったのかな…
私はどこかで、何かを妥協してしまったのか…
お力添えしてくださったたくさんの方々に、親身に相談に乗ってくださった先生や職員の方に、まあくんに、
尽力してくれた兄と母に
すまない気持ちでいっぱいて゜した。
 
どうしたら、喜んでくれるのかな…
 
今日がその日でした。
 
きっと
来年、
 
また行けるよね…。
お力になってくださった皆様…ありがうございました。