新説「蜘蛛の糸」


〜なぜ蜘蛛の糸は切れたのか〜
京都の日蓮宗の三木大雲さんという住職がおられます。

とても人気のあるお坊さんでYouTuber、作家でもいらっしゃいます。
お話がとてもお上手で、ある時移動の途中に聴いていますと、おや!と興味深いお話が流れてきました。


お釈迦様の話でありながら「蜘蛛の糸」をお坊さんがしたがらないのは次の理由です。
それはお釈迦様は薄情なのだと勘違いする方がおられるからだそうです。
大人になって読み返すと確かに無常感のようなものが込み上げてきます。
ここでは「蜘蛛の糸」を大人になっても読み返しているという方を前提にお話しさせていただきます。


そもそも芥川龍之介の「蜘蛛の糸」は1918(大正 7)年 4 月、児童雑誌「赤い鳥」に掲載されました。

これは「童話と童謡を創作する最初の文学的運動」を目指したという時代背景があります。


児童雑誌に搭載されるのですから子供へ向けて書かれたと考えるならば非常にわかりやすいと推察します。

しかしながら天才文豪の芥川龍之介の本当に表現したかったことは何だろうと深掘りをすればするほど混沌としてくるのです。

それは芥川龍之介の書いた「桃太郎」を読めばわかることで「宗教」と「信仰」は違うことを理解した上で読み進めます。

 

 

 

 




「蜘蛛の糸」は
*なぜ垂れて来たのか。
*なぜ人が上れるくらいに頑丈だったのか。
*なぜ人が上れるくらい丈夫な糸が切れたのか。



*なぜ糸が垂れて来たのか。
極楽にいる蜘蛛はかつて生きていた時に水溜りに落ちて瀕死のところを、それまで何一つ良いことをしたことがないカンダタに命を助けて貰った。そうして極楽に行った蜘蛛がカンダタに恩返しをしたかった。

*なぜ人が上れるくらいに頑丈だったのか。
三木大雲住職の解説では今にも切れそうな蜘蛛の糸をお釈迦様が神通力でとても丈夫にした。

*人が上れるくらい丈夫な糸がなぜ切れたのか。
ここが今回、新説と私が記したところです。
↓   ↓   ↓


〜なぜ糸が切れたのか〜


お経を紐解くと、どんな悪党であっても私は助けてあげようと日々努力しているとお釈迦様は書かれているそうです。
ですのでお釈迦様がお怒りになった訳ではありません。
ではなぜ糸が切れたのでしょう。

それはカンダタが蜘蛛の糸を下から上がってくる悪人どもに
「これは俺の蜘蛛の糸だぞ、降りろ」と蜘蛛の糸をキックしたからです。
どれほどお釈迦様が助けてあげようと神通力を使ったところでカンダタバリア(悪い心)がそれをはね返してしまったのです。


この説明に私は長年の蟠りがスッと溶けたように感じました。
「一切皆苦」この世には苦しいことが多いが幸、不幸は人の心が決めていると三木大雲住職は仰っておられます。
自分さえ良ければという考えはいつか必ずしっぺ返しが来るとも解いておられます。

カンダタバリアを張っていないと言い切れる人がどれほどおられましょうか…

芥川龍之介はどのようにお考えなのかお尋ねしたいものです。


 

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