脱落しました(はるかとみちるへの愛を守るため) | スタジオ カノープスsatellite
こんばんは!
スタジオ カノープスの
なんだか思いもよらないショックを受けてるほう、
水月麻里央です!

なにがショックって、セラクリに。
第2話を見た後、なぜかとんでもなくテンション下がって
というか、
かつて無いほどセラムン熱が冷めていくのを感じて、
こりゃヤベエ、と。

いろいろ考えて自分の忘れてたトラウマなんかも
蘇ってきたので、
今回はそんな日記です。

長文です。

『セーラームーンcrystal』を
楽しく観ている方、
セラムンを愛する気持ちに水を差されたくない!
という方は(ほとんどがそうだと思いますが)
できれば
読まないでくださいね。

↓↓




(行間あけますよ!)












☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*






セラクリの、第1話の目の死んでる感じ、
そして
第2話の作画崩壊で「萎えるなーー」と漠然と
思ってたんですが、
なんだかその後

これは昔々の私の
トラウマがフラッシュバックしてるんだわ、
と気付きました。



昔、私すっごく好きなアニメ作品があったんですよ。

その大好きな作品は当時それなりにヒットしてたんですが、
次々とシリーズで続編を出していって、
それがどんどんグダグタで駄作になってゆき、
なんでこんな状態になってまで続編やるんだよ、
誰得だよ、という
かなり悲惨で無惨な状態になってしまったんですね。

面白くて大好きだった作品が輝きを失って
死んだようになっていくさまを見守るのが、それはもう
辛くって……
私、一時期絵とか描けなくなったもんなぁ。

当時、アニメ雑誌のカットを描いたり制作会社で雑用を
したりしてたこともあって、
内部事情をダイレクトに知る機会もあったんですが
それがもう……

その作品作ってる会社の社長さんが、
ヒット作でそれなりにお金が儲かったから
スポンサー様に
「これだけ売れたんで続編やったらまた売れますよ」
と勝手に話を持ってって契約してお金もらってきて、
アニメを制作する現場に
「じゃあ、そういうわけだからお前ら続編作れ」
と丸投げ…… っていう。

現場で実際に作ってる人たちは話は完結してるし、
続きなんてねーよ!
と思いながらも無理矢理にでも続きをでっちあげなければならないと。
前ので綺麗に終わってるし、構想もない続きなんか作っても
前作を超えられないのは明らか。
現場の事情も聞かないでそんな話をすすめられても…
と、現場の皆さんのテンションもあがるはずなく…

前作に対する愛情だけで、続編でその価値を貶めるわけには…
と頑張ってみても、そもそもやりたくない現場なんだから、
どうしたって無理ゲー。
逃げるスタッフもいますし、クオリティはだだ下がりの一途…↓↓↓

結果、誰にとっても不幸なことに……。


確かに制作会社は常になにかを作ってないと潰れちゃうので
致し方ない部分もあります。
アニメでも映画でもドラマでも、何かしら作って、
仕事してないと会社潰れちゃう。
企画無いから1年間映画作るのやめますー、と言ったって、
仕事してない社員のみなさんにお給料払ってたら倒産するよね普通。
ジブリでも宮崎駿監督が引退したら社員300人仕事どうするの?
って今、制作部門を解体するって話になってますね。
(2014年8月現在)

漫画や小説の原作つき映像化作品が多いのも、
その方が企画が通りやすいから。
「原作がこれだけ売れてますから、アニメ(ドラマ/映画)化したら
 読者は絶対観ますし、ある程度のヒットは見込めます!」
と言ったほうが、当たるかどうかバクチなオリジナル脚本の企画より
スポンサー様がお金出してくれやすい。

中には原作に対してものすごいリスペクトと愛があって、
原作を超えてるんじゃ…っていうすごい映像化作品も
ありますけど。

でも、
やる気も全然ないんですけどー、
とりあえず何か作ってないと潰れちゃうからー、
仕方なくやりますー的な、
ダッメダメな、変な改変しまくりで良いとこ1個も無い、
原作のファンの心に殺意が芽生えるような映像作品も
ありますよね。
悲しいですけど。

だから、ヒット作だからお金ひっぱりやすいし、
続編やれ!って社長の動機は分かるんですけども
でも、現場のやる気のない作品は作るべきじゃなかった。
長い目で見れば良コンテンツを駄作にしてしまった方が
ファンにそっぽ向かれて自分たちの損になるんだと
なぜ気付かないのか…。
と当時苦悩したものです。
(ちなみにその会社はその後倒産)



長くなりましたが、私にはそんなトラウマがあるのです。
すっかり忘れてたけど。

今回、セラクリで作画が崩壊している
(しかも2話で)(しかも隔週の2話)のを見て、
単純に美少女じゃないセーラー戦士が私は嫌なのかと
一瞬思ったんですが、そうじゃなかったです。


絵を描かない人にはちょっとピンとこない話かもしれませんが、
絵って、描いてる人の気持ちがすごく出ます。
キャラ絵ならなおさら。
キャラが笑ってるところを描いてる時は作者も顔が笑ってるし、
怒った表情の時は、描いてるほうも眉間に皺寄せて描いてます。
楽しくてノリノリで描いてるのもイヤイヤ描いてるのも
全部出ます。
心を病んでしまった漫画家さんの絵が、すごい荒れちゃったケース
なんかもありますね。

そういうの分かってないプロデューサーやディレクターさんも
いらっしゃいますが、そういう人はちょっと絵心のある奴に
「こういう絵描いてよ」と発注さえすれば、
そういう絵が仕上がってくると思ってるようなとこがある…んです。
イラストレーターやアニメーターの描く絵は
発注すれば規格通り出来てくる工場製品じゃないので、
やる気とかモチベーションとか
すごく重要なんですよ。


私はセラクリのトレーラーの時点で、
第1話のキャラの目が死んでる状態をまの当たりにして

「アニメーターさん、心の死んでる状態で絵を描いてるのか?」

と戦慄したんですが、
2話の(しつこいですがまだ第2話です)作画崩壊で、
綺麗な生き生きとした絵を描けるアニメーターさんがいない、
もしくは、
描けるのに心が死んでるせいでそんな絵になってる、の
どちらかという現場に
ほんとに悲しくなったんです。

満足な絵も描けない(描かせてもらえない)現場で、
今セラムンをアニメ化する意味があるのかと。

私には、20周年でグッズをたくさん出して金儲けしたい、
でもグッズだけだとアレだからプロモ的にアニメも作りましょう
という、そういう愛の無い感じに見えます。
良いアニメ作品ありき!ではない、浅ましさが透けて見えるようで
それがすごく悲しいんです。

愛をすごく感じる部分もすごくあるんですが。
声優さんは良いし、主題歌のメロディも良いと思うし。



でもあの作画でセラムンを見るのは私には無理!
無理っつーか、なんかすうっとジャンル愛が冷めていく感じがして
これは本当に危険だ!!!と思ったので…

私まだはるかさんとみちるさんで描きたい話あるんです!
冷めたら終わりだ!!!




…そんな話を周りにしてたら、

「お前もうセラクリ見ないほうがいいよ…」

「危険だし、見なくていいのでは…」


等々言われました……。




で、第3話はまだ見てないのですが、
見たお友達の方々が

「お前は絶対見るな!!!!」
「絶対見ないでください!!!!」


って………。

え………
そんなにすごかったんですか…。(戦慄)



いやもう…私はトラウマがうずくんで無理ですが、
セーラー戦士がどんな絵でもどんな演出でもどんなCGでも
動いて喋っているのを見るのが嬉しい!!
リアルタイムで見れて幸せ!!
という敬虔なセラムンファンのみなさんには
ごめんなさい。
そういうファンの皆さんにはがんばってほしいです。
批判ばっかりだとそれこそがんばってる現場のスタッフさんの
心が死んでしまうし、応援は大事。
なんとかしてよ!というファンの声はもっと
プロデューサーさんとかにも届けるべきだと思います。

ほんと今からでもなんとかならないものか…。


こんな展開はちょっと予想してたような気もしますが
新作でモチベ下がりまくったのを、
この先どう持ち上げるかが重要ですね。

夏コミもオンリーもあるし。

たぶんこんなんなってるのはトラウマ持ちの私だけなんで
他のみなさんはどうか元気に楽しい
セラムンライフを!





☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


夏コミは、
しばらく在庫無しだった

『亡き王女のパヴァーヌ』と

『Short Plots 1』を

再版致しました。
通販も致しますので、いましばらくお待ち下さい。

すいません、『Short Plots 1』は前回モノクロだった
表紙をフルカラーに差し替えています。
表紙絵はサイトのギャラリーや pixiv にアップ致します。
前回買ってくださったお客様、申し訳ない!です。

書店のとらのあな様でもお取り扱いしてもらいますので
どうぞよろしくお願い致します。

し…
新刊は……
できたらコピー本を持っていきたいと思ってます……

こんなテンションですが、ギリギリまでがんばります…!