授業が終わった遥人は相変わらず空から逃げる海を見送りながら
満足した表情で部室へ入ると
仁王立ちで待ち構えていた一志にいきなり怒鳴られた。

「おい、お前!なに順番抜かしてんだよ!
俺の順番まだ終わってねーんだよ!話もしてないんだからなっ!」
「え?あ、すみません。…でもどうしてボクが佐伯さんと話した事知ってるんですか?」
「今朝、オレが彼女に声かけようとしたところに
お前が先にどこかに連れて行った所を見たんだよ!
マネージャーの話してたんだろ?で、どうせ断られたんだろ?」
「あぁそういう事ですか…。って元々ボクの順番を抜かしたのは先輩なんですけどぉ…。
それに断られたって決め付け…」
「お前みたいなのは断られるって相場が決まってるんだよ!」
ちょっとムッとしながらもそれを悟られないように怯えているフリをしながら小声で言った。
「でもぉ、一志先輩は佐伯さんに 全く 相手にされなかったって聞いたんで、ボクの順番かなって思って…」
「あぁ?誰だ?誰から聞いたんだぁっ?」
「え?柊太君が言ってたんですけどぉ…」
それまでニヤつきながら聞いていた柊太の顔色が変わった。
「え?俺?違いますよ??俺は草野先輩に聞いたのをそのまま伝えただけですっ!」
今度は、同じようにニヤつきながら聞いていた北斗の顔色が変わった。
「ええええええ~~~?僕ぅ??ち、違いますよ?僕じゃないですって!」
「まーぁーたーぁーお前かっ!?北斗っ!」
「いやっ違いますって。ちょっと!柊太!僕のせいにするなよっ!」

「お前さ、ダメだったんだろ?全然残念そうじゃなくね?」
柊太はごまかすように遥人へ話を戻した。
「うん。ボクの目標は達成されたからいいんだ!だから次の人どうぞ。」
と親指をグっと立てた。
「爽やかにグッじゃねーよ!目標って何だよ!」
北斗の首根っこを捕まえながら一志が納得いかないように聞いた。
「佐伯さんとお友達になりました!」
と今度は一志に向かって親指を立てた。
「だからグッじゃねーよ!何だよ友達って。マネージャーどうでもよくなってんじゃねーかよ。
っていうか何だ。友達になりましょうってか?」
「はい。勇気を出して言ってみてよかったです。」
「だからグッじゃねーって!オレにはわかんねー。もういいわ。基礎連行くぞ!」
と不機嫌な一志の後を納得いかない顔の部員達とまだ親指を立てたままの遥人がついて行った。



↓また読んであげてもいいわよ~という方はクリックお願い致します。

にほんブログ村 小説ブログ 学園・青春小説へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

友人がイラストを付けてくれてます。
こちら も是非ご覧下さいませ~。