マスタリング de パラレル・プロセス | スタビーによるスタジオ日記

マスタリング de パラレル・プロセス


もうずいぶん前からこんな機能あればいいなーと思っていた
マスタリング用のコンソール。

通常のミキサーだとBUSが付いていて、
原音とエフェクトをかけた音をブレンドできたりするのだけど、
マスタリングレベルで使えるものをずっと探していました。

CHANDLERからはずいぶん前から
UNIVERSAL MIXというモデルが出ていたりしたのだけど、
こちらは原音にエフェクト音をブレンドできるごくシンプルな設計のものです。


で、ついに登場したのがこちら!

>> TK AUDIO - BLENDER !!!!


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なんとこちらのモデル、
原音にエフェクト音をブレンドできるって点では
UNIVERSAL MIXとかと同じなのだけど、
さらにこちらのスゴイところは、
そのブレンドしたサウンドに、
さらに別のエフェクト音をブレンドできるんですね~。

つまりは、原音と、エフェクトをかけられるBUSを
並列で2つ走らせることができ、
さらにそれぞれのブレンド具合まで調整できるっていう。


これはまじにスゴイ!


さらに、接続した2つのエフェクトのセッティング位置まで
じつにフレキシブルに変えられる点も素晴らしすぎます。

懸念していたのは、このボードを通した時のサウンドの変化だったのですが、
使った感じ、ぜんぜん気になりませんでした。

というか、これまで日々マスタリングの研究(?)というか、
マスタリング時のサウンドメイクの可能性を探ってきて、
あともう一サジ加えたら極上の味付けになるのにな~と思っていた
“その一サジ”を、とても自然な感じに加えることが可能になりました、笑。

ここ1か月くらい使い込んでみたのだけど、
元々1本の原音を3つにセパレートに分けて、
それぞれの処理を1本のサウンドにブレンドする処理は、
使い込むほどにたいへんデリケートな操作が必要でした。

ただし、一度その絶妙なサジ加減をセッティングしてしまえば、
それほどマスタリング時に設定を変えることはないです。

セッティングの可能性はとんでもない数のパターンが考えられるので、
自分の機材環境でグッとくるパターンを編み出すには、
けっこう長い時間使い込んでトライアンドエラーを繰り返すことが必要ですが・・・。

このTK AUDIO製のBLENDERと
DANGEROUS製のマスターコンソールとの組み合わせで、
当初、想定していたマスタリング時の
アナログプロセスのパターンはほとんど可能になって、
これまでマスタリング用に導入してきた機材たちが、
とてもイイ形でセッティングできるようになりました。


いや~スバラシイな~。


アナログ機材はこの辺でそろそろ打ち止めかな~。
欲をいえば5バンドくらいの高品位なEQがもう1台ほしいですが、
数年前にSONTECのマスタリングEQ『MES-432』を
うっかり手放してしまったことが悔やまれます。



スタビー マスタリング
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