はじめに

私は3年前から囲碁を始めました。

頑張ってはいますが、思うようにはいきません。


新聞の詰碁がなかなか解けない。
トイレに入って「ウ~ン… 」とか… 
詰碁の部分を切り取って、風呂に入って考えていたら、新聞がふやけて問題が分からなくなってしまった… とか

自分の才能は… 何となく気づいている。
でもとりあえず楽しんではいます。それと共に囲碁の碁盤はなぜ19路盤なのか?ということに興味を持ち始めました。

私の考えた理屈は単純で、
そんな訳がないと最初は思っていました。でも何となく囲碁の碁盤が19路盤である説明がつくのではないかと思うようになったのです。

囲碁の本を何冊か読んでみました。

でも私の考えたようなことを書いた本はありません。このブログを読んだ方で、何かご意見があれば幸いです。


1.囲碁の碁盤が19路盤である由来


囲碁の歴史はかなり古い。

日本が縄文時代だった三~四千年前に、中国で誕生したという説が有力です。


古代中国では易という占いがあり、天地自然の営みや祭政を占っていました。碁盤と碁石はその占いの道具でした。


古代中国の占いで使用した碁盤は、19路盤ではなかったそうです(9路盤?)次第に大きくなり19路盤になって、奈良時代以前に日本に伝来しました。


元々は占いの道具だった囲碁の碁盤。

いつ頃に囲碁というゲームになったのかは分からないのだそうです。現在ではアジアを中心に世界中で親しまれています。


碁盤が19路である説明として、

交点数(19✕19=361)が古代中国の暦1年を、碁石は中国の哲学である陰陽を表すのだそうです。(真髄は調和にあり/呉清源 碁の宇宙/水口藤雄より)


囲碁の碁盤が19路盤になった由来は書いています。でも現在囲碁は世界中で親しまれていて、プロ棋士もいる。


そのプロのトップ棋士の中には「こんなに面白くて奥が深いゲームは神様が作ったとしか思えない」


と言う程の囲碁の碁盤が、なぜ19路盤なのか?の合理的説明は書いていません。囲碁の碁盤が19路盤である何か科学的な理屈があるはずだと考えました。


2.自身の碁盤が19路である理由


①概要


碁盤を3つの部位、つまり隅、辺、中央に分けて各部位の地になる割合を考えます。


するとその割合は19路盤について、不思議な関係を示すことに気がついたのです。


②隅、辺、中央の地確率


図1は囲碁の入門書によく出てくる図で、隅、辺、中央を地にするためにどこが効率がよいかを示したものです。



同じ9目の地を囲うのに、隅では6個、辺では9個、中央では12個の碁石を必要とします。

地になる効率が良いのは隅、辺、中央の順番なので、初手は隅の星近辺に打つようにと入門書には書いてあります。

私はここからヒントを得ました。

同じ地を囲うのに、隅は中央より2倍効率が良いことになる。同様に辺は中央より4 / 3倍良いとなります。

ここで5線以上を中央、4線以下を辺、隅とします。4隅の星で区切ります。

19路盤で、その面積(交点数)を数えると隅は64目、辺は176目、中央は121目になります。(図2)


地にする効率の係数として、中央を基準にして1とします。すると、

隅:辺:中央=2:4 / 3:1

この係数に各部位の面積である交点数を掛けると、各部位の地の割合となります。

隅 :64×2=128
辺 :176×4÷3=234.66…
中央:121×1=121
隅:辺:中央 = 26.46…:48.52…:25.02…

隅と中央ではほぼ等しく、辺は隅と中央の約2倍になります。

隅:辺:中央 ≒ 1:2:1

この割合の意味することは何なのか?私には分かりません。ただこの1:2:1という割合がキレイだなと思いました。

③M路盤での地確率

そこで調子に乗った私は、ついでに8路盤から100路盤まで計算してみました。

各部位での地になる割合を、
地確率J(%)(J隅、J辺、J中)
M路盤 (M:8〜100)での計算式は、

各部位の面積(交点数) 
    隅 :64
 辺 :16(M-8)
 中央:(M-8)(M-8)
各部位の地確率(%)
 J隅:64×2÷J×100
    J辺:16(M-8)×4÷3÷J×100
    J中:(M-8)(M-8)÷J×100
ここでJ=128+16(M-8)×4÷3+(M-8)(M-8)

M路盤 (M:8~100)について、図3と図4に各部位の地確率の変化のグラフを示します。

   図3  (M:8~100)

    図4 (M:8~30)

J隅:8路盤では100%
碁盤が大きくなると小さくなります。
J辺:8路盤では0%
碁盤が大きくなると大きくなり19路盤で最大値。その後は徐々に小さくなります。
J中:8路盤では0%
碁盤が大きくなると大きくなります。

各Jが交わる点のMの値は、
(D点) 8路盤で  J辺=J中=0 J隅=100(%)
(A点) 14路盤でJ隅=J辺=43.84…J中=12.33…(%)
(B点) 約19路盤(M=8+8√2=19.31…)で
          J隅=J中=25.74…J辺=48.52…(%)
(C点) 約29路盤(M=29.33…)で
                   J辺=J中=43.84…J隅=12.33…(%)
④現在の碁盤の地確率

現在の囲碁の碁盤には、19路盤の他に、9路盤と13路盤が使われています。各碁盤の各部位ので地確率は、

9路盤:8路盤より1つ大きく、ほとんど隅で構成されています。
J隅=85.14…J辺=14.19…J中=0.67…(%)
J隅 ≫J辺,J中

13路盤:14路盤より1つ小さく、J中は10%以下。J隅とJ辺は共40%台。
J隅=49.29…J辺=41.08…J中=9.63…(%)
J隅,J辺≫J中

19路盤:各地確率は上記に示しました。
J隅=26.46…J辺=48.52…J中=25.02…(%)
隅:辺:中央 ≒ 1:2:1

3.まとめ

ここからはあくまで私の仮説です。
まず囲碁の碁盤は、天元のある奇数路盤でなければならないとする。天元=太極(古代中国のなんかより)

現在の碁盤が、19路盤に加えて9路盤13路盤を使うのは、
9路盤は隅の打ち方を学ぶ
13路盤は隅と辺を学ぶ
19路盤は加えて中央の打ち方を学ぶ
という理由ではないか?と思いました。

根拠として各部位の地確率の割合が、
9路盤では隅がほとんどを占める。
13路盤は隅と辺の割合が大きくてほぼ同じ。19路盤は中央の割合が、辺と隅に対して無視できないから。

終わりに

もちろんこれは私の持論であり、
何の根拠もありません。地確率というものを仮定した場合の計算結果からの単なる私の考察です。

しかし何となくではあるが、
隅、辺、中央の地確率というアイデアが、囲碁の碁盤が、なぜ19路盤なのかについての科学的根拠に関係しているのではないか?という気がします。

各碁盤の地確率の割合があまりにもきれいですから…
御意見、御感想待ちしております。

続編は『神の創造した無限の碁盤~21路盤への挑戦』


*これは私のホームページからの抜粋です。
*『囲碁将棋でアインシュタインを超える?』
*Googleで検索すると出てきます。もしよろしければ…