淀…ディーマジェスティが勝つに決まってるやんけ。

仁川…いきなり結論かいな。

淀…ディーマジェスティが皐月賞勝った時点で菊の勝ちは保証されたも同然。例えマカヒキが出てたとしてもこれは変わらん。ディーマジェスティの血は徹頭徹尾菊花賞仕様の血ですわ。サトノダイヤモンドなんか目ぇやないで。


ディーマジェスティ

父ディープインパクト
母父Brian's Time (ロベルト系)
母母父Sadler's Wells (サドラーズウェルズ系)
母母母父Master Derby (ボールドルーラー系)


仁川…母父ロベルト系に母母父サドラーズウェルズ系。確かに菊花賞では頼りになる血ぃやな。

淀…それだけやないで。ロベルトやサドラーズウェルズ以外にも菊花賞で重要な父がある。リボーとボールドルーラーや。ディーマジェスティはこれらも持ってる。

仁川…リボーの血て重要なん?

淀…底力の血=リボー系の血ぃが重要なんは過去の1~3着馬見たらわかる。

仁川…マンカフェの母父がリボー系やったぐらいしか記憶にないが。

淀…4代血統表の下半分、つまり母方にリボー系の種牡馬を持つ馬がマンカフェ以外にも9頭が馬券になってる。去年も3着リアファルが母母母父がリボーや。一昨年の2着サウンズオブアースも母母母父がリボー系。ゴールドシップが勝った2012年は2着、3着がリボー系持ち。2010年に13番人気で3着に来たビートブラックは母父の母父がリボー系。2009年のスリーローレスもそうや。他にオーケンブルースリ、アルナスライン、デルタブルース。皆、母方にリボー系を保持、或いは内包してる。今年、母方の4代以内にリボー系を持ってるのはディーマジェスティだけ。

仁川…しかし、母母母父や母父の母父まで入れてまうと、なんやなぁ。

淀…リボー系は他の系統みたいに母父、母母父とかに限定して血の効用を期待するような血ぃやない。スナミナとかスピードとかで測る血ぃやないということや。母方のどっかにと流れてるだけで、その馬の大レースでのポテンシャルが保証されるんや。タフなレースでは尚更や。皐月賞で並みいる強敵を一蹴したディーマジェスティのあのパフォーマンスは当にそれや。

仁川…ダービーではそれが出んかったんか?

淀…ダービーはタフなレースやないからや。スピードや軽さが有効なレースや。リボーよりヘイローのクロスが効くんや。底力とスタミナが要求される究極のタフレース凱旋門賞で日本のダービー馬が凡走するもそういうことなんや。3歳馬を凱旋門賞に出走させるならダービー馬より皐月賞馬やで。ディーマジェスティが凱旋門に出てたらあんな不様なことにはなってなかったやろ。

仁川…ディーマジェスティは母父がリボー系のブライアンズタイムが母父やからリボー系内包というわけですな。

淀…そうどす。ロベルト系自体がタフな底力溢れる消してやが母父リボー系のブライアンズタイムのタフさはロベルト系の中でも屈指や。2009年の菊花賞を思い出してみ。父ダンスインザダークのワンツーやったが勝ったのは母父ブライアンズタイムのスリーロールスやった。2着フォゲッタブルは母父グレイソヴリン系。グレイソヴリンも菊花賞では重要な血ぃやがブライアンズタイムの底力には敵わんかったんや。

仁川…なんや観念的でイマイチ納得いかんがまぁええわ。もう一方のボールドルーラーやが、菊花賞で狙える血ぃやというのはちょっと意外やな。

淀…近年の傾向を重視するならボールドルーラーの血を持つ馬には注意したい。3年連続、母母父にボールドルーラー系を持つ馬が連対しとる。サトノノブレス、サウンズオブアース、キタサンブラック。古くはアサクサキングス、もっと古くはテイエムオペラオーがボールドルーラー系持ちや。母母母父まで含めたらもっとおる。スカイディグニティ、ビートブラック、アドマイヤメイン、ローゼンクロイツ。ディーマジェスティも母母母父がボールドルーラー系。

仁川…まぁ、2番人気やろからディーマジェスティ→◎は普通なんやが、唯一気になるのは父ディープインパクトということや。ディープインパクトは菊未勝利。

淀…父ディープインパクトであることが不安材料に思えるのは去年までの話や。なかなか勝てんかった皐月賞で上位独占した今年、ディープインパクトは種牡馬としてもうひとランク上の次元に行ってはる。ディーマジェスティが父に菊勝利をプレゼントしよります。

仁川…ディーマジェスティ→自信の◎、ですな。

淀…ディーマジェスティ二冠確定どす。