『西郷どんの言葉』齋藤孝・著 ビジネス社 | 思考進化論のブログ

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『西郷どんの言葉』齋藤孝・著 ビジネス社




「知の人は惑わず、仁の人は憂えず、勇の人は恐れず」

いまでいう小学校高学年の頃、藩校「造士館」からの帰り道に、以
前にケンカでやっつけた相手から刀で斬りつけられるという事件に
遭います。西郷は相手を投げ飛ばしてピンチを切り抜けましたが、
刀傷のため、その後3日間も高熱に浮かされてしまいました。幸い
一命は取り留めたものの、右腕に受けた傷は神経にまで達していた
ため、以降は刀も満足に振れなくなってしまったのです。強い武士
に憧れて修行に励んできた若者にはあまりにもツラい運命ですが、
その悔しさをバネにして、西郷は学問の道に精進しようと心に決め
ました

上司となった迫田は非常に気骨ある武士で、後年、年貢の減額を一
切認めないという藩庁の通達に激怒し、「虫よ虫よ 五ふし草の根
を絶つな 絶たば己も共に枯れなん(藩庁の役人よ、重い年貢に苦
しむ農民をさらに苦しめて根絶やしにしてしまうと、いずれは自分
たちも絶えてしまうぞ)」という面白い比喩を使った歌を残し、辞
職したといわれています。常に農民に寄り添い、いつくしむ迫田の
姿勢に、西郷も深く感銘を受けたはずです

斉彬は西郷を常に庭に待機させ、国内外の情勢を教えたり、あるい
は諸国の志士たちと連絡を取らせたりしました。水戸藩の藤田東湖
や戸田蓬軒、福井藩の橋本左内といった、天下に名を馳せていた人
物たちと交流をもつうちに、西郷の名も諸藩士の間で徐々に知られ
ていくことになります

<死の妙所を得て天に飛揚致し>
「人には死ぬ意義のあるものが存在する」ということを、西郷は
「死の妙所」と表現しています。自分を愛しすぎて命を惜しむよう
では大きなことは成せないが、命にこだわらなければ人は強くなれ
る。若き西郷の覚悟を見ることができる言葉です。「人は何のため
に死ぬのか」ということは、「人は何のために生きるのか」につな
がります。生を輝かせるためには何をすべきなのかということを、
私たちに問いかけているようです

<万民の疾苦は自分の疾苦にいたし、万民の歓楽は自分の歓楽とい
たし、日々天意を欺かず>

<夢幻の利名なんぞ争うに足らん>
名声などはしょせん夢幻みたいなものだから、わざわざ追うほどの
ものでもない

<命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也>



『西郷どんの言葉』齋藤孝・著 ビジネス社



目次

第1章  若き日の情熱ほとばしる言葉
第2章  理想の現実のギャップに悩める言葉
第3章  リーダーとして才気あふれる言葉
第4章  気合、失意、そして悟りの言葉
第5章  人生50年、「智仁勇」の集大成となる言葉
第6章  現代人の心に深くしみこむ「遺訓」
第7章  有名人の通信簿~西郷どん、一言でいうとこんな人~
第8章  齋藤流、西郷どんの読み解き方

 

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