蝉の声で起こされる朝
窓の外を見ると青い空
夏の朝 最高
夏の昼 最高
夏の夜 最高
しかめっ面して『朝から蝉がうるさいね』と言ってる人とは仲良くできない
眉間に皺を寄せて『あぁ暑い あぁ暑い』としか言わない人とは仲良くできない
朝早く首から虫カゴをぶら下げて、アミを片手に蝉を探してる子供を見るとウキウキする
前髪の先端からキラキラ光る汗を落としてる子供に会うとワクワクする
虫カゴに入りきらないぐらいの蝉を捕まえて家に帰って冷蔵庫の冷えた麦茶をガブガブ飲んで時計を見たらまだ8時前で
虫カゴとアミを玄関に置いて自転車に乗って友だちが集まる公園に行ってグッパーでチームを決めてお腹が空くまで野球をやって
家に帰って玄関で靴を脱ぎながら『お母ちゃん、お腹へった〰️』と叫んだら「アンタが置いていった虫カゴの蝉がうるさすぎてお父ちゃんが怒ってたで」との母親からの一言でテンションだだ下がりになりながら
でも母親が作ってくれた焼そばを食べたら父親の怖い顔を忘れてまた自転車に乗って友だちと池に行って土を掘り起こしてミミズを捕まえてお腹が空くまで魚釣り
家に帰って玄関の父親のバイクを見て母親の一言を思い出しちょっと真面目な声で『ただいま』と言って中に入ると父親はいつものように瓶ビールを飲みながらテレビでプロ野球を見てた
「どうかこのまま何も起こらず誰も怒られないまま夜が終りますよ~に」と念じながら晩ごはんを食べてまだ眠くないのに布団に入ったら結局すぐに寝る
「朝が来たぞ!」と蝉の大声がまた新しい朝が来たことを教えてくれるから虫カゴとアミを持って家を出る
さすがに蝉を追いかけることはしないけどあの頃とあまり変わりのない夏を過ごしている僕は
夏のことを好きじゃない人とは仲良くなれない
