タイムを計るために本気で走る必要があった
スタート前、僕の頭の中では『転んで怪我をしたらどいしよう』というつぶやきの言葉が鮮明に文字になってグルグルぐるぐる回っていた
一般的な同年代の人よりも少しは身体を動かしているという自負はあるものの、なんといっても56歳
運動会なんかで派手に転んで血まみれになりながらも痛さと恥ずかしさを隠すためにひきつった笑顔を無理やり作ってるオヤジたちの無様な姿に自分をダブらせてしまう
50メートル先の白線は、いつまでたってもこちらに近づいてくれることはなかったけれど
とりあえず転ばずに完走できた
50歳を越えたオッサンにとって50メートルの全力疾走は命がけ
昨晩は、右足の足首と左足のヒザと腰になんとも言えない鈍痛があって眠れなかった
右足の痛さを感じて寝返りをうつと今度は左足の痛さを感じ、その痛さを誤魔化すためにモゾモゾしてると腰が痛くなり……
そんなことを繰り返しながら迎える朝
この程度の "代償" で済んだことを心底喜んでいる朝なのでした。