以下のようなプロローグから始まる
本書は平成の毒婦といわれる木嶋佳苗被告の「全記録」の書である。
この事件は、男よりも女性にとって興味深いもののようだ。
本書の執筆陣は、神林広恵、高橋ユキ、岡本まーこ、中村うさぎ、岩井志麻子、倉田真由美など全て女性だ。
裁判員裁判史上最長の100日裁判といわれるこの裁判の傍聴人も圧倒的に女性が多いといわれる。
カナエギャルといわれる追っかけまで出てきた。
10回以上傍聴したというその女性が語る。
「あのデブでドブスが十数人から結婚を餌に1億円以上のお金をとったということに驚いたのです」
そして
「カナエは中毒性がある女なんです」
と木嶋佳苗の魅力を語るのである
裁判での名器自慢。
悦ばせてやったのだから対価としてお金を貰って当然と主張する。
佳苗は、婚活サイトでカモににした相手に性交渉時避妊具を使わせなかった。
実はピルを服用していたのだが、妊娠をチラつかせ金をせびるのである。
佳苗の周辺では6人が不審死している。
そのうち3人について殺人罪で起訴されいずれも有罪、死刑判決が出ている。
2009年の半年の間で3人をハルシオンなどの睡眠導入剤で眠らせ練炭を使い一酸化炭素中毒で殺害している。
高校生時代から始まった20人(社長、医師、弁護士など)に及ぶ愛人契約で稼ぎ、デートクラブで売春も行っていたようだ。
なぜあの容姿で荒稼ぎ出来たのか。
証言によると上品な感じの声、料理の腕前そして床上手に参ってしまったようだ。
旺盛な食欲、貪欲な性欲。
佳苗にとって売春や結婚詐欺は、天職だったのだ。
しかし、最後に疑問が残った。
なぜ、殺さなけれならなかったのか。
逃げてしまえば済む事である。
実は、佳苗には銭金関係ない長い付き合いの本命の彼氏がいたのである。
本書では触れられていないが、この事が殺人と関係あるのではないだろうか。
風俗嬢にありがちなお客に対する嫌悪感、殺意。
結婚詐欺相手に良い顔をし、尽くしている様な演技、その裏で殺意が芽生えていたのではないだろうか。
