かつては仕事で英語を使うことになるとは思いもしていなかったのですが、
なんだかんだ成り行きで、英語が必要になってしまいました。

英語ができると良いな、使いたいな、仕事で覚えなくては、
いろいろな方がいると思いますが、英語が身につかない原因のひとつが、
発達心理学の面からも研究結果が出ました。(Developmental Science誌)


大塚由洋 Structural Integration
(別にどこかの回し者ではありません)

これからは、英語ができないのは「日本語耳」のせいにしよう!
日本語の音韻体系は、英語習得にものすごく不利なんです!


ぼくのしているボディ・ワーク(徒手施術)”Structural Integration ”は
今のところ日本に常設校がないので、ほとんどの方は海外で学んできています。

しかしながら、ぼくは決して満足な英語の能力があるわけではないので、
少なからず苦労しています。いくらかましにはなってますが・・・。

さて、その「日本語耳」とは何ぞやと言いますと、日本語の音韻体系がしみついた状態ということです。

日本語は、母音だけか、子音+母音で成り立っています。
この子音だけが連続することがない、という言語が世界的にみれば珍しいのです。

赤ちゃんのスーパーマンぶりは知れるところとなりましたが、
成長するにつれて必要のないと思われる能力は失われていきます。
「日本語耳」もそんな中で形成されます。

研究結果では、「日本語耳」は生後14ヶ月までに身につくという結果が出たそうです。
日本語耳が形成された後の日本人は、母音がない外国語を聞くと
日本語の音韻体系ように「い」とか「う」といった母音を勝手に補足して、
聞きなれた日本語のように修復して理解しているのだそうです。

これがまた話すときにも影響をして、いわゆる日本語英語といわれるような発音にもつながるのだとか。

日本とフランスの赤ちゃんで比較して、生後8ヶ月の段階だと、
どちらの国のこどもも子音が連続した単語を聞き分けたようです。
ところが、生後14ヶ月になると、日本の赤ちゃんはそれが区別できない。

よく捉えれば日本語の音感を学習した、ということでもありますが…。

文明の中で生きていると忘れがちですが、
われわれの身体は動物としての能力、感覚がベースです。
どの能力必要か?というのは、言葉を変えると
生存のために必要なものは何か、です。

しかし、生存環境(衣、食、住)が動物的なところから劇的に変化した現代では、
司令塔である脳は比較的簡単にだまされます。

これは言語や知能だけの話ではなく、
「人」として、心身ともに全人的に成長、成熟したいならば、
誤って身につけてしまったからだの情報、癖や習慣」
(それが肩こりや腰痛等を引き起こす原因になります)
を修正することは必須事項です。
Structural Integration は、そのためのもっとも有効な手段の一つです。

英語から身体の話にすりかわりましたが、
英語は身につかないのは開き直って終わりかというとそうではなく、
英語耳を作る、日本語耳を矯正していくことも、もちろんできます。
単純に読む、聞く、話す時間を増やしていくだけなんですけれども…。

・・・時間ないもんねー。
でも、効果のほどはたしかなようです。



では、また。