浦ちゃん。
といっても、某ケータイ会社の三太郎シリーズのイメージキャラクターではないですよ(笑)
この方とは似ても似つかないですが、私の1型の主治医です。
もう40年近いお付き合いですが、当時は世間的にも糖尿病なんてテカテカの太ったオヤジのなる、暴飲暴食な不摂生の塊みたいな響きの病気で、当時の1型友もよく言ってたけど「糖尿病」と言うと必ず言われたのが「美味しいものばかり食べたんでしょ」とか「甘いものばかりいっぱい食べたんでしょ」と。
1型の糖尿病は自己免疫疾患といって、自己免疫の反応の異常やウイルス感染によってすい臓のβ細胞を自分で攻撃して、インスリンを出す機能を壊してしまうものと、特発性といって原因がわからないものがあるのですが、当時は糖尿病という病気は大人しかならないものみたいな病気だったので、私たち10代とかそれより下の歳の子達は本当に傷つく事が多くて…。
牧ちゃんなんて最初にかかった大学病院の小児科の先生に「病気になったお前が悪い」的な言われ方をしたとか。
その頃、浦ちゃんは1型グループの一番下の先生で、いつも病棟にいて、なぜか看護師泣かせの血管を持つ私の採血がいつも一発OKで(笑)看護師さんも「困った時の浦ちゃんだね~」って(笑)
で。
昨日は浦ちゃんの定期検診だったのですが
モニターに私の番号が表示されたので Ⅰ 診にノックして入ると、奥の出入口で浦ちゃんが看護師さんと話し込んでいて、ボーっと立っていたら他の看護師さんが私に気がついて「あ。どうぞお掛けになっていて下さい」と。
他の子供の入院かな?浦ちゃんが「部屋は空いてる?」とか聞いていて、ひとしきり話を終えて振り返って私を見たとたん「あれ?もう(部屋に)入ってる。なんで入ってるの?なんで…あ。ぼくが呼んだんだ」
も~浦ちゃん笑わせる~。
で、デスクのPCのモニター見ながら「もぉ~君、悪いなぁ
」やっぱり。

「HbA1c9.6。悪くなってる。前回9.1で悪い悪い言ってて、今日9.6って更に高くなっててどういうこと、これ?」
私と浦ちゃんふたりして「はー…
」

「今日は検査してってね。甲状腺も。」
「はーい」
「それにしてもダメだよ、いつまでも9%じゃあ。」
「なんかね先生、もーずっと下がらない気がする」
「だからダメだって言ってるの。」
と、浦ちゃんぐーにした両手をパチパチとぶつけながらぶつぶつ←可愛い
(笑)

「あ。ごほうびがないからだ!なにかごほうびがかかったら下がるかも~(笑)」と言うと、浦ちゃんの後ろに座っていた女の先生がマスクの下で密かに笑う(笑)
次の予約は殿様の手術が来月だけど、日にちがまだ決まってないので4月に入れてもらって
医材をもらったら馴染みの受け付けさんが番号票を渡しながら「じゃあうささん。下で番号が表示されたら自動精算機でお支払して下さいね」と。
この時点で確認すればよかったけど、まぁいっかと検査科に行って番号票を出すとクリアファイルにはさみながら「はい、うささん。では本日は血液とお小水の検査ですね。血液145番になります。番号が表示されたら座って下さい」と、普通に。
採血室に行くと牧ちゃんの嫌いな男の技師さん。この人、痛くないから私は好きなんだけどね。
無事に試験管5本分抜いて、帰りに一応検査科の受け付けに番号票を出すと「これで検査は全部お済みですか?」と。はいと言うと「番号票を返してくれて、ではこちらを会計受け付けに出して下さい」と。
なんかすっごくモヤモヤしながらエスカレーターで(検査科は3階なので)1階に降りて、会計受け付け手前の自動精算機のモニターを見るとすでに番号が!
でも、とりあえず検査の分もあるから受け付けさんに事情を話して、もう番号が表示されている旨を話して無事に精算終了。
まぁ、世間的にも糖尿病というと生活習慣病のイメージが今でも根強くて、中学生の多感な頃浦ちゃんにその話をしたら「糖尿病って言いたくなかったら言わなくてもいいよ」と。「じゃあなんて言えばいいの?」と聞いたら「すい臓不全って言ったらいいよ」←目から鱗の発想でした。
当時は本当に多感な時期で、何度も何度も高血糖性昏睡で救急搬送されて、入院生活は嫌だったけどそこに浦ちゃんがいると言うだけであんしんできたな。
今は建物が変わってしまってそんなこともなくなったけど、救急車のストレッチャーに乗せられて救急出入口を入った時の、あの病院の独特な匂いに安心もした。
なんで今、こんな話を書いているかと言うと
うちの殿様は私の病気の事には一切興味も関心もなく、もちろん話も聞かない。
母がいた頃は母が必ず「どうだったの?」と聞いてくれたけど
なので、昨日のちょっと可愛い浦ちゃんの話を誰かにしたかったのね(笑)
ちょっと抜けてて可愛い浦ちゃんは、それでも名医で
血糖値6000mg/dlで心停止したhiroeを生還させ、合併症も透析だけで抑えたという
もう偉くなっちゃったから
例え今、救急搬送されても病棟には浦ちゃんグループの下の先生しかいないと思うけど
本当に浦ちゃんは
ぼくらの頼れる兄貴だよね。