朝ごはんのあと、準備して出発！

この日は曇り＆雨予報だったので

室内施設をメインに回ることに…

『奄美市立博物館』

奄美群島唯一の総合博物館で

奄美群島独特の自然・歴史・文化に関する

資料を展示しています

受付に誰もいなければ

叩いて呼ぶチヂン（太鼓）

入館料 310円/人

2019年にリニューアルオープンしたそうで

明るくて新しい施設です

入ってすぐ目についたのが

奄美諸島の地形がよくわかる模型

こうやってみると、全体的に平地が少なく

特に南部に山が多いのが分かります

上から吊り下げられてるのは

クバヤと呼ばれる伝統船

遠洋航海や運搬に使用されていたとのこと

20人以上も乗れるらしい…

「3階からどうぞ～」と言われたので

3階展示から見学しました

ホールの中央にある奄美の森のジオラマ

この中に、貴重な動物のはく製が隠れているらしい…

アマミノクロウサギ（のはく製）は

ガラスケース内に展示されていました

いつか野生の生体を見てみたいな～

奄美大島は、固有種や希少な生物が

多数の存在していることから

「東洋のガラパゴス」とも呼ばれています

確か、ルリカケス（のはく製）

世界でも奄美大島と加計呂麻島、請島にしか

生息していない貴重な鳥

国の天然記念物、かつ鹿児島県の県鳥にも

指定されています

2階は里をイメージした

人々の暮らしや文化を中心とした展示

特に面白かったのが

民俗誌『南島雑話』のパネル

江戸時代、奄美大島に流された薩摩藩士が

絵と文章で島人たちの暮らしや

島の動植物・魚などを描いたものなのですが

絵がとにかくかわいくて、ものすごく上手い

人々の暮らしぶりがよくわかって面白かった

その『南島雑話』に出てくる民具も

合わせて紹介・展示されています

実際に触って楽しめる「織り機」と

「サトウキビ搾り機」もありました

歴史や神事についての解説も興味深い

奄美諸島が琉球王朝の支配下だった

15世紀半ばから16世紀後半、

その時代を那覇世（なはんゆ）と呼びます

その頃、集落の繁栄と安全・五穀豊穣などを祈る祭りに

関わっていたのが「ノロ」と呼ばれる女性祭司

ノロは巫女やユタとは異なり、神と交信できる存在で

祭祀の間、神を憑依し、神そのものになるとされているため

神人（かみんちゅ）とも呼ばれています

ノロはもともと琉球王国で制定された神職で

原則世襲制、女性に限定されているとのこと

ノロによる祭祀の様子を収めた写真やジオラマ、

道具や衣装などの展示もステキなものが多く

興味深かったです

お恥ずかしながら私、奄美が琉球王国の

統治下にあったことを知らず

「沖縄と奄美って、言葉や食材など

似てる部分がたくさんあるな～」なんて

思っていたので、その事実を知って腑に落ちました

大島紬かな？素敵な織物

生活の様子が分かるジオラマ

太平洋戦争終了の翌年（昭和21年/1946年）2月2日

2・2宣言（連合国覚書宣言）によって

米国の軍政下に統治された奄美諸島

本土との渡航を全面禁止されました

それから4年後に行われた日本復帰運動

復帰を求める署名活動において

なんと奄美では14歳以上の住民ほぼ100％が

署名したそうです

1953年（昭和28年）12月25日　奄美群島日本復帰

今年、日本復帰からちょうど70年を迎えます

1階にいたウミガメ（のはく製）

奄美群島に伝わる妖怪『ケンムン』の解説書

◆ケンムンのこまったところ

・すもうを取りたがる

「かわいいとこあるじゃん！」と

思ったけど、その下にあった

・人の目を突（つ）く

・人に石を投げる

で、完全にダメなやつー！！ってなった（笑）

見た目は、河童っぽいサルのような

サルっぽい河童のような…

水の精であり、同時に木の精でもあるケンムン

元々は温厚な性格で、薪を運ぶのを手伝ったり

助けてくれた人間にお礼するなど

有益無害という伝承でしたが

時代の変化と共に概念も変わっていったらしい

ケンムンを活用したシマグチ（奄美の方言）

古事記や万葉集に出てくる古語も使用され

発音にも大きな特徴があるとのこと

鹿児島の人でさえ、ほとんど分からないと

言われるほど独特な言葉だそうです

ちなみに、消滅の危機にさらされている言葉らしく

ユネスコの危機言語リストにも挙げられています

入口で飼育されていたトカゲ

名札がなく、何トカゲが不明だったので

勝手に「アマミノミドリトカゲ」と呼ぶ

屋外には奄美の旧家屋の展示

瀬戸内町管鈍に残っていた

眞島家の民家を移築復元したもの

桁や梁などに柱を貫通させる「ヒキモン」構造で、

「クサビ締め」等の方法で骨組みを固め

釘を使わないのが特徴とのこと

代表的な構造物である高床式の穀物倉庫も

復元展示されていました♪

奄美市立博物館、

比較的じっくり見た方だけれど、

見ごたえたっぷりで、時間が足りなかったー

奄美諸島の自然、文化や歴史など

知らないことばかりで勉強になりました

これから数日間、奄美に滞在するにあたり

何も知らずに過ごすのと、少しばかりの

知識を持って過ごすのは全然違うと思うので

初日に来て正解だったな～

よかった、よかった

次のスポットへGO！

奄美初心者にオススメ『奄美市立博物館』