三国志は、当時の状況や人間関係をあれこれと調べては空想を巡らせると

英雄・傑物たちの人間臭い一面や見えなかった形が見えてきて面白い。

 

陳到は割と古参なのに、資料がほぼない。

少ない記述の中に「劉備の死後、永安の守備に就いた」というのがある。

 

 

永安には、夷陵で敗れ失意のもと亡くなった劉備の無念が残る白帝城がある。

 

 

劉備を守りたかったんだろう。

命尽きるまで、傍らを離れたくなかったんだろう。

敬愛する劉備が眠るこの場所を、荒らされるわけにはいかなかったんだろう。

 

 

ただ「上司(李厳)の江州行きに付いていかずに永安に残った」という記述だけでも

陳到が垣間見える気がする。