気温差が激しい秋ですが、芝生にとっても秋は病気になりやすい時期です。。

芝にも様々な病気の種類があります。

今回は厄介なラージパッチ(葉腐病)と、さび病についてです。。

ラージパッチとは、その名の通りパッチ状に白くなる場所ができ、その部分の根は腐り、スカスカに抜けてしまう病気です。他の範囲にも広がる可能性もある厄介な病気です。発生要因としては、土壌の排水不良(水捌け)や湿度の問題、日照不足、窒息過多があるそうです。更に、ラージパッチの周辺にはミミズの排泄物による塚ができていることが確認できます。。

この塚が厄介でして、景観を損ねるだけでなく、芝生にとって適正なpH値を狂わせてしまうようです。芝生は弱酸性(pH値6~6.5)が良いようですが、この塚はアルカリ性が強いのだとか…。。pH値が極端に違う場所の芝は当然枯れてしまいます。白くなった芝を指で摘まむと根から容易に抜けます。抜いた根を見てみると真っ黒に腐っていることが確認できます。こうなると、そこには枯れた芝生しかなく再生は不可。。つまり、芝がなくなることを意味します。初夏の生育旺盛な時期には次々に匍匐茎が地中を張ってきて茎の分けつがよくなり結果的に緑が勝るような印象ですが、秋にラージパッチが発生した部分は完全に芝は枯れて(死んで)しまったので、桜の開花時期を目安に新たな芝を張る必要があると思います。。

※ラージパッチの予防対策として
①土壌の水捌けを良くすること
②窒息肥料を与えすぎないこと
③湿度発生の原因となる刈りカスをきれいに除去すること
④モグラのエサにもなるミミズをできるだけ発生させない土壌にすること

ちなみにミミズがいる土壌は一般的に良い土壌だと思われるかもしれませんが、芝生にとっては実は有害なわけですね。


さて、もうひとつの病気、さび病です。



見てわかるように、葉に錆が発生しているような状態です。こちらも日照不足で雨が多かったり、気温が20℃あたりの日が続くような時期(春と秋)に発生しやすい病気のようです。
葉が錆びたような状態ですが、根が腐るようなことはありません。ラージパッチのように枯れてなくなってしまうようなことにはならない病気です。
日照や気温変化など、気象状況により回復が見込まれるようなので、特に気にせず気長に回復を待ちます。